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「壮大な実証実験」
「壮大な実証実験」
 
「壮大な実証実験」
 
 
NY株式市場はほぼ横ばいの動き。
2日連続で過去最高値を更新したNYダウは0.07ドル安。
3日連続で終値ベースの過去最多値を更新していたNASDAQは24ポイント安。
S&P500は反発。
米中の「第1段階」の通商合意の署名が12月にずれ込む可能性があるとの報道の解釈に悩んだ格好。
一方で「ヘルスケアセクターが好調で株価を下支えした」という指摘もある。
「市場は最高値を付け、それを突破して行けるかどうか様子見の展開だ」というところだろう。
国債反発上昇(利回りは低下)。
リスク選好が後退し株安・債券高の展開。
債券売りが続いたことから一部投資家が買い戻す動きも見られた。
10年国債利回りは1.830%。
2年国債利回りは1.612%。
米中通商協議の行方を見極めようとする動きからドル円は方向感を欠く展開で108円台後半。
ドイツの9月鉱工業受注指数が堅調な内需に支えられ予想を上回る前月比1.3%上昇。
これを受けてユーロは上昇。
 
 
SQ週の荒れる筈の水曜は寄り付き92円高、終値51円高。
日足は4日ぶりの陰線ながら小幅続伸。
NYダウが2日連続で最高値更新。
日本株も日経平均、TOPIXが続伸。
とはいえ米中に関する進展材料なし。
「やや高値追い警戒感が兆す市況」との見方だ。
「規模別でみると、大型が安く、中型、小型が高い。
頭の重さが気になるという展開」という見方だ。
東証1部の売買代金は2兆824億円と減少。
ただ大引けでの4000億円の商いは引けの値幅拡大の恩恵だろうか、
値上がり1009銘柄、値下がり1039銘柄。
新高値202銘柄と10日連続の3ケタ。
新安値3銘柄は前日と一緒。
騰落レシオは128.80とやや上昇。
NTレシオは13.75倍。
25日線からは2.99%、200日線からは8.99%のプラスかい離。
25日線(22292円)から5%かい離で23296円。
200日線(21381円)から10%かい離で23650円。
サイコロは10勝2敗で83.3%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.235% 。
買い方▲7.245%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△0.083%。
買い方▲13.586%。
空売り比率は40.1%と4日ぶりの40%台。
空売り規制なし銘柄の比率は5.8%。
11月1日時点の信用売り残は68億円減の9809億円。
同信用買い残は141億円減の2兆718億円。
日経HVは12.4、日経VIは15.18。
日経平均採用銘柄のPERは13.38倍。
EPSは1741円。
PBRは1.15倍。
BPSは20264円。
シカゴ225先物終値は大証日中比変わらずの23300円。
高値23375円、安値23250円。
気学では「後場へかけてよく動く日。足取りに付け」。
金曜は「不時高、不時安を見せる日。逆行日」。
ボリンジャーのプラス2σは23540円。
11月7日は今年最後の天赦日。
しかし下げの特異日。
この相克の木曜日。
日経朝刊の見出しでいえば「需給改善、株高後押し。23000円以上は真空地帯」。
これと「騰落レシオ節目超え続く」の対立だろうか。
バランスは取れているが・・・。
昨日の10年国債利回りは一時0.075%まで上昇。
「金利上昇と株高の同居」という壮大な実証実験の継続に期待したい木曜日。
今年の木曜は先週まで20勝21敗。
 
「格言八策」。

☆「値上がり株より商いの出来る株を買え」。
 
これはなかなか理解しにくい言葉。
ただ数十億円程度のトレードを経験すると必ず納得できる言葉でもある。
1日に5万株しか売買のない銘柄を50万株買うときの辛さ。
自分の買いで株価は上がり、自分の売りで株価が下がる。
こんなことでは投資自体が覚束ないことは必定。
もっとも上昇してくれば商いを伴うものでもある。
要はたとえ小口の商いでも「流動性」の問題には常に注意が必要というころ。
 
☆「優良株信仰を捨てよ」
 
「良い株」という定義が非常に曖昧なので、「優良株」という定義も曖昧。
「儲かる株」が「優良株」。
誰が見ても非のつけどころがない銘柄でも上昇しなければ優良株ではない。
そして売り方にとっては悪材料満載の銘柄ほど「優良株」たりえるに違いない。
 
☆「理屈と人気から離れよ」
 
専門家氏の滔々とした相場論、あるいは材料話法。
これがしばしば理路整然と間違うのは経験則。
そして人気沸騰銘柄への商い集中以降の株価推移は「宴の後の悪魔」的動き。
これに乗らない戦法こそ勝利への近道であろうか。
 
☆「貧乏神を呼ぶ過剰売買」
 
相場で登場して欲しくないのは当然ながら貧乏神。
過剰売買が必ずしも貧乏神を呼ぶとは限らない。
しかしよく遭遇するのは「売った銘柄が上がり、買った銘柄が下がる」。
資金枠一杯での投資では、かなり高い可能性でこうなることが多い。
死んだ子の年を数えるのではなく、親の死に目に会えないのでもない。
必要なのはお金と心の余裕ということだろう。
 
☆「株価は企業の将来を映す鏡」
 
そう言われれば、頭脳では理解するもの。
しかし、体が理解したかどうかは微妙。
「将来を買っている」と言いながら目先の株価動向に一喜一憂するのが常。
だったら・・・。
将来を買っているなんて言い訳をせずに目先の動きに期待しているということを馴染ませるべき。
目先株価動向が堅調なときには「将来を買っている」なんて言葉は決して登場しないもの。
本来的な意味で「将来を買う」のなら、それはそれでとても大切な動作になる。
 
☆「相場の極地は手仕舞いにあり」
 
「相場に勝つのは売り上手」という言葉がある。
確かに買うときには相当な準備をして臨場するのに比べ、売って手仕舞うときはほぼ準備なし。
本来は買い4割、売り6割程度の細心さと用意周到な売りシナリオが望まれる。
買いではなく売り場面の想定をした方がパーフォーマンスは上がるような気がする。
買った途端に塗炭の苦しみ、あるいは買って満足では話にならない。
 
☆「売り損ないの後悔は苦痛」
 
「後悔に二つあり」と言われる。
一つは、もう少し待てばまだ利益が乗ったのに下げの不安から売り急いでしまって儲け損なったときの後悔。
もう一つは、株価が上昇したのに売り惜しみしているうちに株価が下がりはじめ売り場を失い、あげくの果てに損失まで出してしまったときの後悔。
二つ目の後悔は利益を出せたはずなのに気がつけば損失。
これは泣くになけない。
もっとも、上昇の極地を待って下げ始めたら即刻売るというスタンスの方が逸失利益は少ないかも知れない。
 
☆「一割三割」
 
株価の決定要因で影響の大きいものは需要と供給のギャップ。
需給バランスに1割のギャップが出ると、株価の変動幅が3割になるという意味であろう。
解釈すれば好材料が出たときに、買いが5%増え、売りが5%減り、
需給のギャップが10%になったとき株価は30%押し上がるということ。
少しのバランスの変化が大きな株価インパクトになるということ。
需給ギャプによる大幅な株価上昇を市場全体の動きと思い込んではいけないという教訓。
なかなか難しいが冷静な判断こそ転ばぬ先の杖になる。
 
株を買うという行為と株価を買うという行為は似て非なるもの。
株価を買う場合には面倒くさい指標などは必要ないのかも知れません。
「自分は株を買っているのか。そうではなくて株価を買っているのか」。
この区別を明確にすることも結構大です。
多くの方は「株を買っている」と思いながら実際の行為は「株価を買っている」もの。
株価を買っているのならこういった思考法ではなく、違ったシナリオが必要。
時間軸は短くすることが必要です。
株価を買っているのに、株を買う指標を使っているとなかなか相場では勝てません。
「短期投資は株価を買い長期投資は株を買い」みたいな思考法を持ちましょう。
 
「現象的、近視眼的、短期的」ではなく「本質的、多面的、長期的」。
これは投資判断の原則にもつながる言葉です。
 
あれこれ迷うのがどの銘柄を買うかの結論。
「常識的な報道規範とモラルを持ち、明確な未来予測図が描かれているか」。
あるいは「社会に必要不可欠な存在と認められてもらえるかどうか」。
あるいは「投資家が夢を感じられて好きになってもらえるかどうか」。
ESGなどのお題目より役立つと考えます。
そして自分の投資資金の範囲で考えるよりは、そこから離れて銘柄を考えるクセを付けることも大切です。
 
「ESG」がアルファベット。
これに「ヒミツ」を加えれば万全になる。
ヒ=必要不可欠
ミ=明確な未来像
ツ=強い技術、強い営業力、強いトップ
 
 
NYダウは0.07ドル安の27492ドルと4日ぶりの反落。
NASDAQは24ポイント安の8410ポイント。
S&P500は2ポイント高の3076ポイントと反発。
ダウ輸送株指数は19ポイント安の11030ポイント。
SOX指数は0.84%の下落。
VIX指数は12.61。
3市場の売買高は79.3億株(直近20日平均は67.4億株)。
225先物CME円建ては大証日中比変わらずの23300円。
ドル建ては大証比日中比15円高の23315円。
大証夜間取引終値は日中比変わらずの23300円。
ドル円は108.96円。
10年国債利回りは1.830%。
2年国債利回りは1.612%。
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
ヒビノ(2469)・・・動兆
 
ヒビノに注目する。
同社はコンサート等の音響・映像サービスを提供するファブレスメーカー。
大型コンサートは活況、
LED映像も増加基調。
五輪向けに期待感。
今期上方修正済み。
コメントは「東京オリンピック・パラリンピック関連や東京都内・地方主要都市の再開発需要、コンサート・イベント需要の拡大を追い風に各事業で大型案件を獲得したことから、売上高は第2四半期連結累計期間として過去最高を更新する見込みであります」。
時価総額247億円、株主数3025名、売上高435億円


(兜町カタリスト櫻井)