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不安定な相場展開か

不安定な相場展開か
11日の日経平均株価は大幅に3営業日続落し、2万8222円(前週末比256円安)引け。朝方は、米金融引き締めへの警戒感や、国内での新型コロナウイルスの感染拡大が重しとなり、売りが先行した。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時390円近い下げとなった。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。
市場では、「日経平均が2万8000円に近づくと押し目買いが入ってくる」とし、押さば買いとの読みも出ていた。
当面は米国株の落ち着きを待つしかない状況が続くことになるだろう。マザーズ指数は小幅ながら2日連続で上昇した。動きが悪かったところに下げ止まり感が出てきているのは期待の持てる要素ではあるだけに、これが全体市場反転の呼び水となるかに注目したい。
 
 
あす12日の日経平均株価は、注目イベントをにらみ不安定な相場展開か。
現地11日には米上院銀行委員会がパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の再任承認に関する公聴会を開く。利上げ時期と量的引き締めに関するコメントに関心が集まる中、金融市場に配慮した発言内容になるとの読みもあるが、結果的に米国株式・金利動向の反応次第で日本株にも影響を与える。仮に無事通過しても、同12日には21年12月のCPI(消費者物価指数)を控え、長期金利にどう作用するかを見極めたとして、動きにくいとの見方は多い。
 
一方、国内で新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が続く。政府は9日から今月末まで沖縄、山口、広島の3県にまん延防止等重点措置を適用した。今後、大都市部などの感染状況も注視し、必要があれば重点措置の適用も含め、機動的に対応する方針で、経済を抑制する要因として意識されるだろう。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
 
29338.44  ボリンジャー:+2σ(25日)
29337.85  ボリンジャー:+1σ(13週)
29301.79  新値三本足陽転値
28978.16  ボリンジャー:+1σ(25日)
28958.01  均衡表雲上限(日足)
28906.76  75日移動平均線
28875.30  均衡表基準線(週足)
28823.46  13週移動平均線
28805.80  200日移動平均線
28774.77  均衡表転換線(週足)
28769.10  6日移動平均線
28738.86  均衡表雲下限(日足)
28738.83  均衡表転換線(日足)
28713.92  均衡表雲上限(週足)
28697.52  26週移動平均線
28617.88  25日移動平均線
28488.39  均衡表基準線(日足)
28309.06  ボリンジャー:-1σ(13週)
28257.59  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
28222.48  ★日経平均株価11日終値
 
27897.31  ボリンジャー:-2σ(25日)
27794.66  ボリンジャー:-2σ(13週)
27789.23  ボリンジャー:-1σ(26週)
27537.03  ボリンジャー:-3σ(25日)
27280.27  ボリンジャー:-3σ(13週)
26880.93  ボリンジャー:-2σ(26週)
26212.26  均衡表雲下限(週足)
 
ローソク足は陰線を描き、高値と安値も連続して前日水準を下回る「黒三兵」を示現して売り圧力の強さを窺わせた。下ヒゲはやや長いが、本日終値の25日移動平均線とのマイナス乖離率は1.38%と自律反発を促すほど拡大していない。
一目均衡表では終値は雲下限との乖離幅を拡大するとともに下向きの転換線が短期的な下落継続を示唆。明日12日から週末15日にかけて応当日株価が切り上がっていくため、遅行線の弱気シグナル発生の確度が上がり、売り手優位の度合いが強まるリスクに警戒が必要となろう。