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NYダウは10ドル安、一時26000ドル突破も利益確定売りで反落
【市況】NYダウは10ドル安、一時26000ドル突破も利益確定売りで反落
16日、3連休明けの米国株式相場は小幅ながら3営業日ぶりに反落した。NYダウ工業株30種平均は12日に比べ10ドル33セント安の2万5792ドル86セントで終えた。
 
先週連日の過去最高値更新となった流れを受け、朝方は大きく上昇して始まった。
医療保険のユナイテッドヘルス・グループが市場予想を上回る増収増益決算を発表し、業績見通しも引き上げた。銀行のシティグループの決算も予想以上だった。業績期待が強まり買いが先行した。
ダウ平均の上げ幅は一時280ドルを超え、節目の2万6000ドルを上回ったが、主要企業決算を見極めたいとの思惑や、暫定歳出法案の期限が19日に迫っており、政府機関閉鎖のリスクが意識され下落する展開となった。
 
株価上昇が続いた航空機のボーイングやシェブロンなど石油関連株などに次第に利益確定目的の売りが出て相場を押し下げた。「トランプ米大統領周辺とロシアとの関係を捜査しているモラー特別捜査官がバノン前主席戦略官・上級顧問に証言を求める」との報道が株売りのきっかけになったとの指摘があった。米連邦政府の閉鎖を巡る警戒感も利益確定売りを誘ったという。
 
ナスダック総合株価指数は同37.377ポイント安の7223.685で終えた。
 
セクター別では、家庭用品・パーソナル用品や医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で耐久消費財・アパレルやメディアが下落した。
 
個別では、複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、長期介護保険の評価見直しや税制変更による影響で110億ドル損失を計上、分社化を検討しているとの見方から下落。
証券会社が目標株価を大幅に引き上げたアマゾン・ドット・コムは買い先行後、売りに押された。アップルやフェイスブックなど主力株の一角も下げた。
 
一方、製薬のメルクが大幅高。注力するがん治療の新薬「キートルーダ」に関して前向きな臨床試験結果が出たと発表し、業績期待が強まった。
デンマークの海運大手とブロックチェーン技術を活用した合弁会社を設立すると発表したIBMが上昇。半導体のクアルコム(QCOM)は、業績も通しを引き上げると共に、競合のブロードコム(AVGO)から敵対買収提案を受けている問題で、NXPセミコンダクター(NXPI)の買収に失敗した場合は自社株買いを拡大する方針を示し上昇。
 
VIX指数は11.66と上昇(前営業日10.16)。米主要株式3指数が高寄りするなかも、VIX指数は底堅く推移した。
ダウ平均が200ドル超高から100ドル安まで売り込まれると、VIXは一時12.41まで上昇。その後に株価指数が下げ幅を縮小すると、VIXの上昇も一服した。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,792.86−10.33             
S&P500種
2,776.42−9.82
ナスダック
7,223.685−37.377
 
米10年債利回り(%)
2.5389 -0.013
米2年債利回り(%)
2.0183 +0.016
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,337.10+2.20
NY原油(ドル/バレル)
63.88−0.42
円・ドル
110.42 - 110.43   −0.29
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反落した。3月物は前週末比85円安の2万3735円で終え、大阪取引所の終値を215円下回った。米株式相場とともに上昇して始まったが、利益確定売りに押されると下げに転じた。

円相場の上昇も売り材料視され、3月物は一時2万3640円まで下げた。3月物の高値は2万3985円だった。

 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23735 ( -215 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23750 ( -200 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7755.93(-13.21)
FTSE100種総合株価指数は続落。前日終値に比べ13.21ポイント安の7755.93で引けた。構成銘柄の6割が上昇したものの、主力の資源株が下落し、指数を押し下げた。一方でアナリストが株式評価を引き上げた銘柄に買いが集まった。
金属、原油相場の下落を受けて鉱業株と石油株がともに全面安で引けた。なかでもフレスニージョ、アントファガスタ、リオ・ティントが大幅下落し、指数の下げを主導した。石油のBPも安かった。
医薬品のアストラゼネカ、飲料のコカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング、前日に続き酒類のディアジオの下げも目立った。
 
半面、特殊化学のジョンソン・マッセイをはじめ、衣料小売りと食品事業のアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズ、建設資材のファーガソンが高くなった。いずれもアナリストが投資判断や目標株価を引き上げたことが買い手掛かりになった。
スーパーマーケット株や食品デリバリーのジャスト・イートも上げた。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13246.33(+45.82)
ドイツ株式指数(DAX)は反発。終値は前日比45.82ポイント高の13246.33だった。
BMWを筆頭に自動車株が上昇。BMWは駐車場サービス大手の米パークモバイルを買収したと発表した。電力のエーオンと不動産のボノビアも上げた。
一方で鉄鋼のティッセン・クルップは下落。銀行株も売られた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5513.82(+4.13)