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63円高小幅続伸、米朝首脳会談横目に
東京株式(前引け)=63円高小幅続伸、米朝首脳会談横目に
12日の日経平均株価は続伸し、前日比63円37銭高の2万2867円41銭で午前の取引を終えた。
 
前日の海外市場では、イタリアの財務相がユーロ離脱を否定したことで欧州株が上昇し、米国株も強含みで終了した。
為替が前日の東京時間に比べて円安・ドル高になっていたことも日本株には追い風となり、日経平均株価は寄り後すぐに2万3000円台に乗せた。しかし、その後は急速に伸び悩み、一時マイナス圏に沈むなど、不安定だった。
 
米朝首脳会談を横にらみに神経質な展開が続くが、アルゴリズム取引を活用した高速売買の影響も反映された。
重要イベントに焦点を定めて運用する「イベントドリブン」型の海外投資家の買いが膨らんだ。もっとも、「売買の中心は足の速い資金」。節目の2万3000円を上回ったことで短期的な達成感が広がり、利益確定売りで下げに転じる場面もあった。
 
アジア株が総じて安く推移していることはネガティブ要因ながら、ドル・円相場は1ドル=110円台前半の円安で主力株には追い風となっている。
 
市場関係者は「米朝会談の結果を確認する必要がある上、米連邦公開市場委員会(FOMC)も控えており、きょうは基本的には動きにくい」と話していた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1441億円、売買高は6億2712万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は984、値下がりは968と拮抗した。変わらずは134銘柄だった。

業種別株価指数(33業種)は陸運業、石油・石炭製品、食料品などが上昇。その他製品、機械、パルプ・紙などが下落。
 
個別では、業績予想を上方修正した博報堂DYが上昇した。日本電産が買い優勢、ファーストリテイリングとソフトバンクも堅調。LITALICOが急伸、フリービットも物色人気となった。LINEが上昇、GMOインターネットなども買いを集めた。
半面、任天堂が下落した。ソニーやトヨタが下げ東京エレクトロン、SUMCOが軟調、東海カーボンも安い。ロームは大きく売りに押された。シーズ・ホールディングスが急落、スクウェア・エニックス・ホールディングスも大幅安となった。
 
 
東証2部株価指数は前日比12.24ポイント高の7397.16ポイントと6日続伸した。
出来高1億1875万株。値上がり銘柄数は253、値下がり銘柄数は162となった。
個別では、ビート・ホールディングス・リミテッドがストップ高。日本リーテック、ソルコム、ベネフィット・ワン、三光マーケティングフーズ、ケー・エフ・シーなど17銘柄は年初来高値を更新。
省電舎ホールディングス、Casa、大和重工、コンテック、アイケイが買われた。
 
一方、ブルボン、ボーソー油脂、ササクラが年初来安値を更新。ウイルコホールディングス、プレミアムウォーターホールディングス、高松機械工業、宮入バルブ製作所、ストリームはが売られた。