日柄調整局面か
日柄調整局面か |
日経平均は3日ぶりに反落。きのう大きく上昇しており、きょうも買われるようなら日本株独自の強さがクローズアップされるところであったが、米3月消費者物価指数(CPI)の発表を前に一段と買い上がる動きは見られなかった。ただ、安値(3万9510円)でも3万9500円は割り込んでおらず、下値は堅かった。
きょうは4万円台を無理に取りに行くタイミングではないだろう。3月の米消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間今晩に控え、とりあえず持ち高調整の売りが全体指数に反映されたが、これは至ってノーマルな流れといえる。指数は安かったものの個別株の物色意欲は旺盛だ。プライム市場の売買代金が連日で4兆円台を下回ったとはいえ、株式市場から資金が退避しているような印象はない。値上がり銘柄数が800を超え、値下がり銘柄数を上回った現実が、今の相場と前傾姿勢で対峙している投資家の存在を暗示している。
終日マイナス圏の動きとなったが、個人を中心に下値を拾う動きがあり安いながらも安定感は見られる。日経平均の上値には25日移動平均線(3万9733円)が控えているが、トピックスはすでに同線上を回復しており強い抵抗線にはならないだろう。現状は1-3月の急ピッチな上昇局面に対し4月は高値圏でのもち合い的な局面。4万円に乗せるための日柄調整局面といえよう。
本日のCPIを受けた米10年債利回り(長期金利)の反応が大きく注目される。前月2月分はCPIと生産者物価指数(PPI)がともに市場予想を上回り、どちらも発表直後に米長期金利が上昇した。今回、CPIが市場予想を上回ったとしても、長期金利の上昇が限定的であれば、仮に米国株が下落したとしても市場の動揺は一時的にとどまるだろう。しかし、足元4.3〜4.4%台で推移している米長期金利が4.5%近辺まで跳ね上がってしまうと厳しい。この場合、しばらくグロース株には手を出しづらくなるし、株式全体の割高感が強く意識される展開も想定される。
米長期金利の大幅上昇を回避できるかどうかが重要。それさえ回避できれば、日米の指数が下に値幅が出たとしてもそこまで恐れる必要はないだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(10日現在)
41849.11 ボリンジャー:+2σ(13週)
41704.95 ボリンジャー:+3σ(25日)
41047.69 ボリンジャー:+2σ(25日)
40390.42 ボリンジャー:+1σ(25日)
40174.36 ボリンジャー:+1σ(13週)
39735.73 均衡表転換線(日足)
39733.16 25日移動平均線
39679.57 均衡表基準線(日足)
39581.81 ★日経平均株価10日終値
39486.51 6日移動平均線
39135.93 均衡表転換線(週足)
39075.90 ボリンジャー:-1σ(25日)
38846.31 ボリンジャー:+1σ(26週)
38797.51 新値三本足陰転値
38603.00 均衡表雲上限(日足)
38499.60 13週移動平均線
38418.63 ボリンジャー:-2σ(25日)
37761.37 ボリンジャー:-3σ(25日)
37405.33 75日移動平均線
36824.85 ボリンジャー:-1σ(13週)
36427.94 均衡表雲下限(日足)
35813.02 均衡表基準線(週足)
35722.01 26週移動平均線
35150.10 ボリンジャー:-2σ(13週)
終値は下向きの25日移動平均線を再び下回ったが、株価下方では5日線が上向きに転換。ローソク足が寄り引けほぼ同値の小陰線で「星」を示現したこともあり、39500円台での売り買い拮抗状態が窺える。一目均衡表では遅行線が弱気シグナル発生を継続しており、上値の重い地合いが続いている。