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小幅続落、米株安重荷も下値は限定か
東証プライム市場(前引け)=小幅続落、米株安重荷も下値は限定か

 
26日午前の日経平均株価は小幅に続落し、午前の終値は前日比49円72銭(0.12%)安の4万0364円40銭だった。
 
きょう前場は様子見ムードのなか、日経平均は下値模索の動きを継続した。前日に470円あまりの大幅安をみせたことから目先値ごろ感からの押し目買いで下げ幅は限定的となってはいるが、上値を買う動きも限定的で利益確定売りに押される地合いとなっている。
 
前日の米国株市場では大手IT株が軟調に推移しNYダウなど主要株価指数が揃って下落したことから、きょうの東京株式市場もその流れを引き継ぐ格好となった。総じて手掛かり材料難が意識されるなか、売買代金も2兆円台はキープしたものの低調となっている。
 
ファストリやソフトバンクグループ(SBG)など日経平均への寄与度が大きい銘柄に売りが出た。期末を控えた機関投資家のリバランス(資産配分の調整)を目的とした売りも重荷との声が市場では聞かれた。
 
ただ、下値は限定的で、日経平均は小高くなる場面も目立った。前日の日経平均は474円安と前週末の最高値から反落したが、デフレ脱却期待などを背景に先高観は根強く、下げた銘柄には押し目買いが入った。26日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=151円台で推移しており、輸出関連銘柄を中心に採算改善を見込んだ買いも入りやすいとの見方もあった。
 
明日27日が、主に3月決算、9月決算企業の配当や優待などの権利取り最終売買日となる。少額投資非課税制度(NISA)を通じた高配当銘柄への物色がそれなりに活発となることが予想されるほか、配当落ち分に絡んだ先物買いが225先物よりTOPIX先物の方が多めに入るとの観測もあるため、今週はTOPIX優位の展開となりやすい。とはいえ、目立った売買材料に乏しいことから、後場も日経平均、TOPIXともに前日終値水準でのもみ合い相場と想定される。

 
 
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは3.58ポイント(0.13%)高の2781.22だった。JPXプライム150指数も反発し、2.38ポイント(0.20%)高の1207.19で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆544億円、売買高は7億4583万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は735。値上がりは843、横ばいは77だった。
 
業種別株価指数(33業種)では陸運業、パルプ・紙、小売業が下落した。上昇は鉱業、保険業など。
 
個別では、前日にストップ安した小林製薬が朝方買い戻されたものの売り直され大幅続落。ソフトバンクグループが安く、ファーストリテイリング、ニトリホールディングスなども値を下げた。ファナックやダイキンは売りが優勢だった。東急、日産自、青山商事が大幅安、Gunosyも大きく下落した。
 
半面、ディスコが上昇、SCREENホールディングスも買いを集めた。三菱重工業が買われ、三井E&Sも値を上げた。中外薬や信越化、第一三共は堅調に推移した。あみやき亭が急伸をみせたほか、フリービット、CIJなども大きく水準を切り上げている。