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【今週の為替市場】米中貿易、英離脱と政治イベントが目白押しに。
【為替】【今週の為替市場】米中貿易、英離脱と政治イベントが目白押しに。
[概況]

今週は10日より開催される米中閣僚級貿易協議の行方が重要。先週、ISM製造業指数の悪化により米景気の減速懸念が強まったが、同指数の中でもひと際弱い数値となったのが貿易に関する項目であった。
 
そのため、市場では米国の景気と貿易の関係性を重視する参加者が増えており、今週の協議内容にはこれまで以上の注目が集まっている。米中両者の意見の相違は依然として大きく本協議における合意形成は難しいものの、15日に予定される米国の対中追加関税の税率引き上げを回避できるかどうかが一つの焦点となる。米ドル円は先月末より107円台後半で狭いレンジ内での展開が続いているが、レンジブレイクのきっかけとなるか注視したい。
 
一方で、英国のEU離脱協議も佳境を迎える。先週、17日〜18日にかけて行われるEUサミットに向けて、ジョンソン首相よりEU離脱に関する最終案がEUへ提出されたが、EUサミットの議題設定日となる11日が実質的な協議期限とみなされている。19日までの合意形成がならなければ、離脱延期の要請をジョンソン首相に強制する法案が成立してはいるが、スコットランド裁判所が同法案を否定する等、予断を許さない状況が続いている。9月半ば以降の下落トレンドが一服し、底練り状態の英ポンド円だが、こちらも週後半には新たなトレンドが生まれる可能性が高そうだ。


[提供:カネツFX証券株式会社]