兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

ネガに見えるが、そうでもないかも
「ネガに見えるが、そうでもないかも」
NY株式市場は荒い展開。
NYダウは24666ドルまで上昇後24585ドルまで上昇幅を縮小した。
S&P500は銀行株の下落から小幅反落。
背景はFOMC通過。
予想通り0.25%の利上げを決定。
2018年は3回の利上げを予想した。
経済見通しでは2018年の成長率予想を従来の2.1%から2.5%に上方修正。
悪くない結果だった。
しかし何でも欲しがる傾向の強い市場は「FRBに対しよりタカ派的なトーンを見込んでいた可能性がある」との見方。

「FOMC声明はかなりハト派的だった」という声が聞こえる。
「今回のFOMCでは2人の委員が反対したというのが唯一のハト派的要素とみなされる点からすると、
ドルの下落は興味深く注目に値する。
もしかしたら反対は1人だけだと思われていたのかも知れない」という些末な見方もある。
11月米消費者物価指数(CPI)の変動の大きい食品・エネルギーを除くコアの前年比上昇率が1.7%。
「10月の1.8%から鈍化したことは来年の利上げ回数が減る」との見方もある。
通常利上げは銀行セクターには追い風だが、この日は違ったことになる。
市場の見通しでは来年2回の利上げを実施するとの予想を維持。
3月利上げの確率は60%だ。
税制改革法案については上院財政委員会のハッチ委員長が「上下両院の共和党指導部が税制改革法案の一本化
 
で合意」と表明。
当初20%への引き下げを計画していた法人税率を21%とする方向だ。
上下両院は来週の採決を目指しており早ければ18日にも上院での採決が始まる可能性があるとの見方が強まった。
一方民主党のシューマー上院院内総務。
アラバマ州の補選で当選した同党のダグ・ジョーンズ候補が初登院するまで税制改革法案の採決を延長するよ
 
う主張している。
昨日の東京で誇大材料視されたほどではないようだ。
 
木曜の日経平均は続落。
金融株は上昇、ハイテク株は下落となり上値の重い展開。
FOMC通過後のNY市場はマチマチの動き。
FRBイエレン議長の花道を株高で飾り主要3指数がそろって大幅高とはならなかった。
やや残尿感の残る動きと言った方がいいかも知れない。
「税制改革への期待は残るものの今年は手じまい。
年末まで薄商いかつ、方向感に乏しい地合い。
世界的に株高であった分、利益確定売りが強まる可能性はある」という目先的にネガな声も聞こえる。
アラバマ州上院補選でセクハラ疑惑の共和党・ムーア議員が落選という材料は誰が考えても常識的なもの。
材料難のなかでここをデフォルメしたということは株価の下方トレンドを望む向きの抵抗だったのだろう。
メジャーSQ値22590円はキープして4日連続「下の幻」となった。
これは月末までの堅調のサインとも読めてくる。
12月8日現在の裁定買い残は573億円増の3兆960億円。
裁定売り残は1307億円減の2895億円。
メジャーSQに向けて買い残は増加し、売り残は解消したという構図だ。
信用・裁定ともに買い残は3兆円を越えて合計6兆円。
少し警戒する需給になってきたことは間違いない。
もっとも空売り比率は37.4%。
次に40%を超えたら押し目買いという姿勢もアリだろう。
シカゴ225先物終値は日中比40円安の22660円。
為替の約1円の円高を嫌気した格好。
25日線(22570円)からの乖離はプラス0.843%と低下。
25日線が昨日下向いた(前日22577円)ことはやや懸念材料でもある。
終値ベースで勝手雲の上限22672円をキープできるかどうかが課題の木曜日。
逆行高して5日続伸の東証2部指数。
年末は個別株の時期でもある。
両替商の邪魔がないだけにやりやすいのかも知れない。
 
NYダウは80ドル高の24585ドルと6日続伸し過去最高値更新。
NASDAQは13ポイント高の6875イントと反発。
S&P500は1ポイント安の2662ポイントと6日ぶりの反落。
ダウ輸送株指数は30ポイント高の10398ポイント。
3市場の売買高は65億株。
CME円建ては大証比40円安の22660円。
ドル建ては大証比5ポイント高の22700ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比40円安の22660円。
ドル円は112.52円。
10年国債利回りは2.349%。
非公式外資系5社動向は売り460万株、買い500万株。
金額ベースは19億円の売り越し(2日連続)。
売りセクターは銀行・情報通信・不動産・機械・ガラスセクターなど。
買いセクターは電機・陸運・サービス・REITセクターなど。
売買交錯は化学セクターなど。
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇

コムチュア(3844)・・・動兆。

コムチュアに注目する。
同社は独立系SI。
クラウド、Web構築、ネット運用を強化。 
業績は好調。
4半期配当実施には瞠目。

(兜町カタリスト櫻井)