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米株高好感し11円高と小反発も伸び悩み
東京株式(前引け)=米株高好感し11円高と小反発も伸び悩み

30日午前の日経平均株価は小幅に反発した。前日比11円18銭高の2万2408円29銭で終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見で、強力な金融緩和策の長期間の継続が再確認され安心感が広がった。
前日の米国株高を好感した買いが先行したが、4〜6月期の国内企業の決算発表のピークを前に様子見姿勢をとる投資家も多く、上値は重かった。
 
日経平均は朝方に一時100円超高となったものの、その後上げ幅を縮めた。円相場が1ドル=105円近辺とこのところ円高傾向にあることも重荷となった。
 
好決算を発表したエムスリーのほか、テルモ、HOYAなどのグロース株の一角には買いが見られた。
ソフトバンクグループ(SBG)は連日で年初来高値を更新。1銘柄で日経平均を23円押し上げた。半面、銀行、鉄鋼などのバリュー株や空運などの新型コロナウイルスの影響を受けやすい銘柄は売られるなど、選別的な物色が見られた。
 
今週に入り決算と同時に減配を表明した企業も出ており、市場では「新型コロナウイルスの拡大がもたらす業績面への影響を見極めたい」とのムードが強い。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9611億円と閑散、売買高は5億3091万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
 
東証1部の値上がり銘柄数は695。半面、値下がりは1355銘柄と約6割を占めた。変わらずは105銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では証券・商品先物取引業、精密機器、情報・通信業の上昇が目立った。下落は鉱業、電気・ガス業、銀行業など。
 
個別銘柄では、ソフトバンクGがしっかり。チェンジ、エムスリーも値を上げた。野村、SBIが買いを集め、ファーストリテは小幅高。東エレク、LINE、バンナムHDも上昇。キヤノン、日本電産、HOYAが堅調。任天堂、ソニーも買われている。
 
半面、東京ガスは大幅安。花王、資生堂、積ハウス、OLCが値を下げた。国際帝石が下押し、レーザーテック、ファナックもさえない。三井住友、三菱UFJが軟調となっている。
 
 
東証2部株価指数は前日比45.03ポイント安の6374.82ポイントと4日続落した。
出来高1億0064万株。出来高1億0064万株。値上がり銘柄数は158、値下がり銘柄数は202となった。
 
個別では、福留ハム、那須電機鉄工、東京ラヂエーター製造、フレンドリー、さいか屋が年初来安値を更新。広栄化学工業、セーラー万年筆、寺岡製作所、FDK、帝国ホテルが売られた。
 
一方、GMOペパボが一時ストップ高と値を飛ばした。エスビー食品、石井食品は年初来高値を更新。三社電機製作所、ショクブン、田岡化学工業、伏木海陸運送、パシフィックネットはが買われた。