兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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「色褪せないというのも・・・。」
「色褪せないというのも・・・。」
「色褪せないというのも・・・。」
 
SQ週の荒れる筈の水曜日。
たいして荒れずにリスクオンで債券が売られ10年国債利回りは0.095%と上昇(価格は下落)。
マイナス0.100%を上回るのは6月3日以来でおよそ5カ月ぶり。
「財務省が11時50分締め切りで10年債入札を実施するのを前に持ち高を減らす動きも出た」との見方。
「利回りが上昇したことで、格好の押し目とみる投資家も増えるだろう」という声も聞こえる。
上昇トレンドはマイナス金利を受容し、そしてマイナスを不自然ではないと思い込ませるまでになってしまった。
もはや「時の流れに身を任せ」ではない事態だと思うのだが・・・。
 
ここ数ヵ月の水曜日。

9月18日▲40円(10連騰止め)
9月25日▲78円
10月2日▲106円
10月9日▲131円
10月16日265円高
10月23日76円高
10月30日▲131円(7連騰止め)
 
「日経平均に対する市場関係者の見通し。
見出しは「年内、強気派が優勢」となっている。
しかし中身は最高値が26000円、平均値は25000円。
最安値は21000円で平均は22000円程度。
本当に真剣に考えたところで当たる訳でもないが、数字を丸めすぎだろう。
「世界景気の加速感のない拡大継続」なんて意味不明の解釈もある。
「下値が固いと見れば、個人や投信経由の買いが動き出す」と言っても希望的観測に過ぎない。
「これまで以上に安全運転の運用をすれることが重要だ」というのも意味不明。
どういう運用が安全運転になるのだろうか。
結構、情緒的な解釈の声ばかり。
市場関係者は30年前から進歩していないということだろうか」。
約1年前に書いていたことだが、1年経っても色褪せないというのが市場の軟弱さの裏返しなのだろうか。
 
 
「上半期で10%の株価上昇に期待感」との見方。。
1970年度以降で日経平均が上半期に10%を超えて上昇した年度。
下半期の株価も全てのケース(10勝0敗)で上昇。
平均上昇率は14.6%。
上半期に株価が上昇しても10%未満にとどまった年度。
あるいは上半期に株価が下落した年度の下半期の平均上昇率3〜5%とは大きく差が出ている。
このアノマリーはTOPIXで観測しても当然ながら同様の傾向が見られる。
同時期の上半期に10%を超えて上昇した年度では下半期の上昇確率が9割以上(10勝1敗)。
今年は残念ながら9月末に上半期で10%の上昇とはならなかった。
 
■11月から年末にかけての日経平均騰落率(過去10年)
18年 ▲8.69
17年  3.42
16年  9.69
15年 ▲0.26
14年  6.32
13年  13.70
12年  16.43
11年 ▲5.93
10年  11.15
09年  5.10
 
(注)▲はマイナス。単位は%
 
8月26日終値と11月5日の終値を比較。
上昇・下落率のそれぞれ上位10銘柄。
 
●上昇率の上位10銘柄       ●下落率の上位10銘柄
ケーヒン(7251)      88.7        サイバー(4751)      23.4
コロプラ(3668)      88.2        ラウンドワン(4680)  15.1
川崎汽(9107)        60.6        KLab(3656)      14.1
太陽誘電(6976)      54.3        カプコン(9697)      12.8
航空電子(6807)      52.8        ディーエヌエ(2432)  12.3
三井金(5706)        49.8        ネクソン(3659)       8.2
SUMCO(3436)    49.4        マネックスG(8698)   7.5
フジクラ(5803)      46.6        ペプドリ(4587)       6.4
ZHD(4689)        46.6        東京ドーム(9681)     5.7
UACJ(5741)      45.8        NEC(6701)         5.6
 
(注)上昇・下落率は小数点以下第2位を四捨五入した。単位は%。

(櫻井)