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ダウ4日続伸 118ドル高、NYダウ、S&P500が最高値を更新
【市況】ダウ4日続伸 118ドル高、NYダウ、S&P500が最高値を更新
12日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸した。終値は前日比118ドル77セント高の2万4504ドル80セントと、過去最高値を3日続けて更新した。
 
朝方発表の11月の米卸売物価指数で、食品とエネルギーを除くコア指数の伸びが市場予想を上回った。物価上昇圧力が高まるとの思惑から米長期金利が上昇。利ざやが改善するとの観測で、ゴールドマンやJPモルガンなど金融株が買われた。ボーイングとゴールドマン・サックスの2銘柄で、ダウ平均を98ドルあまり押し上げた。
ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を13日に控え様子見ムードが強く、材料の出た個別株への物色が目立った。
 
良好な米経済指標も投資家心理を支えた。全米自営業者連盟(NFIB)が発表した11月の中小企業楽観度指数が前月から3.7ポイント上昇し、107.5と市場予想を上回り34年4カ月ぶりの高水準になった。将来の事業環境見通しや販売見通しなどが指数を構成する10項目のうち8項目が上昇した。
 
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、前日比12.761ポイント安の6862.317で終えた。フェイスブックやアップル、アマゾン・ドット・コムなど時価総額の大きい主力株に利益確定の売りが出て指数を押し下げた。
 
セクター別では、電気通信サービスや銀行が上昇する一方で公益事業や半導体・半導体製造装置が下落した。
 
個別では、通信のベライゾン・コミュニケーションズが上昇。野村グループのインスティネットによる投資判断と目標株価の引き上げが材料視された。同業のAT&Aなど通信株も買われた。ケーブルテレビのコムキャスト(CMCSA)はメディアの21世紀フォックス(FOX)の映画・テレビ事業の買収検討を中断したことを発表し堅調推移した。
 
一方、米証券取引委員会に提出した資料で通期の業績が悪化するとの見通しを示した玩具のマテル(MAT)が下落した。半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やエヌビディア(NVDA)は、一部アナリストが18年に画像処理半導体(GPU)が別の半導体に置き換えられる可能性を指摘し軟調推移となった。
 
VIX指数は9.92へ上昇(前営業日9.35)。ダウ平均は100ドル超高と本日も堅調な値動きを受け、VIX指数も前日引け値をわずかながらに割り込む場面があった。
しかし、NASDAQは小幅ながらもマイナス圏で推移し、S&P500も伸び悩んだことで、VIX指数は買い戻しが優勢となった。10.00手前まで上昇し、本日の高値圏で引けている。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,504.80+118.77
S&P500種
2,664.11+4.12
ナスダック
6,862.317−12.761
 
米10年債利回り(%)
2.4011 +0.016
米2年債利回り(%)
1.8312 +0.008
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,241.70−5.20   
NY原油(ドル/バレル)
57.45−0.54
円・ドル
113.52 - 113.53   +0.06

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物(円建て)は小幅に反落した。3月物は前日比65円安の2万2850円で取引を終えた。大阪取引所の終値は10円上回った。
13日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利上げが確実視される一方、委員の政策金利や経済などの見通しを見極めたいとして様子見姿勢が強かった。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
22850 ( +10 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
22900 ( +60 )
( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7500.41(+46.93)
FTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前日終値に比べ46.93ポイント高の7500.41で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。
原油高を背景に石油株が高くなり、指数をけん引した。一方で利益確定の売りで主力の鉱業株が下落した。
石油株は全面高。原油相場が一時、約2年半ぶりの高値となる1バレル65ドルを上回ったことを手掛かりに買われた。ガス供給・販売のセントリカも上げた。
信用調査のエクスペリアンが高くなった。アナリストが投資判断と目標株価を引き上げたことが買い材料視された。景気動向に左右されにくいとされるディフェンシブ銘柄の医薬品株、たばこ株、公益事業株が堅調だった。
 
半面、スーパーマーケットのセインズベリーとWMモリソン・スーパーマーケッツが大幅下落した。建設資材のCRHやパーシモンなど住宅建設株にも売りが広がった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13183.53(+59.88)
ドイツ株式指数(DAX)は反発。終値は前日比59.88ポイント高の13183.53だった。
電力のRWEが大幅上昇した。エーオンも連れ高。医薬・農薬大手のバイエルも高かった。米食品医薬品局(FDA)に新薬の承認を申請したと伝わった。一方、放送大手のプロジーベンザット1メディアや航空のルフトハンザが下落した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5427.19(+40.36)