上値の重い展開か。
上値の重い展開か。 |
今週は、堅調展開となった。
前週末の米3月雇用統計が米国株の買い材料となったことから、日経平均は週明けの8日に300円を超える上昇。節目の3万9000円を上回った。
9日も半導体関連銘柄がけん引役となって400円を超える上昇。連日の大幅高で下値不安が和らいだ。注目の米3月消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回り、米10年債利回りが4.5%台まで上昇。10日の米国株は大幅安となった。
ただ、これを受けた11日は、下落したものの常識的な下げにとどまった。1ドル=153円台まで円安が進んだことが日本株を下支えした。12日はナスダックの史上最高値更新を好感して上昇し、週間でも上昇した。
日経平均は週間では約531円の上昇となり、週足では3週ぶりに陽線を形成した。
市場関係者からは「4月の年度始まりの年金売りは、ほぼ一巡しただろう。ただ、全体相場のモヤモヤ感は残り、しばらく一進一退が続くかもしれない」という声が出ている。その不透明感を高めている最大の要因のひとつが、米国の金融政策だ。10日の米3月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り、6月利下げの期待が後退するとNYダウは大幅安となったが、11日の同卸売物価指数(PPI)が予想を下回ると、今度は一転して半導体株が買われ、ナスダック指数は最高値を更新した。当面は、米金融政策の行方を巡り重要経済指標からは目が離せないだろう。
来週は上値の重い展開か。
国内は主力小売企業などの決算発表が一巡して材料難となる。そして、多くの企業は4月後半からスタートする本決算の発表を前に、売り買いが手控えられやすいタイミングとなる。米国では1-3月期の決算発表がスタートするほか、いくつか注目度の高い指標の発表があることから、海外からのニュースに対する反応が大きくなると思われる。ただ、米国は足元で長期金利が上昇傾向にある。また、円安が進行する中、政府・日銀の為替介入に対する警戒もくすぶる。決算待ちで主力銘柄を手がけづらい環境の中、動きが良くなれば利益確定やリスク回避目的の売りが出てくるだろう。上がりづらく下げやすい週になると予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(12日現在)
41962.88 ボリンジャー:+2σ(26週)
41838.97 ボリンジャー:+2σ(13週)
41672.49 ボリンジャー:+3σ(25日)
41016.41 ボリンジャー:+2σ(25日)
40360.32 ボリンジャー:+1σ(25日)
40167.05 ボリンジャー:+1σ(13週)
39704.23 25日移動平均線
39679.57 均衡表基準線(日足)
39523.55 ★日経平均株価12日終値
39508.63 均衡表転換線(日足)
39443.37 6日移動平均線
39135.93 均衡表転換線(週足)
39048.14 ボリンジャー:-1σ(25日)
38881.40 均衡表雲上限(日足)
38841.32 ボリンジャー:+1σ(26週)
38797.51 新値三本足陰転値
38495.12 13週移動平均線
38392.05 ボリンジャー:-2σ(25日)
37735.96 ボリンジャー:-3σ(25日)
37566.28 75日移動平均線
36823.20 ボリンジャー:-1σ(13週)
36563.27 均衡表雲下限(日足)
35813.02 均衡表基準線(週足)
35719.77 26週移動平均線
35151.27 ボリンジャー:-2σ(13週)
下向きの25日移動平均線上方で寄り付いたが値を保てず、終値は3日連続の25日線割れ。ローソク足が陰線を描いたことと併せて上値での強い売り圧力を確認する形となった。一目均衡表では横ばいの基準線を転換線が下回った。株価は雲上方に位置するが、短期的な下落圧力も依然として強く、4万円手前での日柄調整の長期化が意識されるだろう。