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NYダウは59ドル高。6日ぶり反発、好決算企業が支え
【市況】NYダウは59ドル高。6日ぶり反発、好決算企業が支え
25日のNYダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発し、前日比59ドル70セント高の2万4083ドル83セントで終えた。
米長期金利の上昇による企業収益や景気への悪影響が懸念され、寄付き後から上値の重い展開となったが好決算企業への買いが支えとなり、6営業日ぶりに反発した
 
米主要企業の1〜3月期決算の発表が佳境に入る中、好業績企業には買いが集まった。
朝方に発表された航空機大手ボーイングの決算は、純利益が前年同期比57%の大幅増益で通期の利益見通しも上方修正。ボーイング株は4%上げ、1銘柄でダウ平均を95ドルあまり押し上げた。
ダウ構成銘柄である同社株の急伸が相場を支えた。また、純利益が21%増と好調だったCATV最大手コムキャストの株も上伸した。
 
米長期金利は3%台で水準をやや切り上げた。金利上昇が続けば債券と比べた株式の投資妙味が相対的に薄れるとの声が多い。金利動向を見極めたいとして、株式を買い控える投資家が多かった。一時200ドル超下げる場面もあった。
 
ナスダック総合株価指数は5日続落し、同3.614ポイント安の7003.738で終えた。金利上昇を警戒した売りがハイテク株の一角に出て、指数を押し下げた。
 
セクター別では、運輸やメディアが上昇する一方で各種金融や不動産が下落した。
 
個別では、ケーブルテレビのコムキャスト(CMCSA)は、英衛星テレビ大手スカイに正式な買収提案を提示し買われた。決算と同時に18年12月期通期の1株利益見通しを引き上げた医療保険のアンセムは大幅高。前日夕に発表した決算と業績見通しが市場予想を上回った半導体のテキサス・インスツルメンツ(TI)が高い。
前日に大きく下げた建機のキャタピラーは0.5%高で終えた。
 
一方、決算説明会で幹部が慎重な収益見通しを示した短文投稿サイトのツイッターは下げた。前日夕に発表した決算を受け、利ざや縮小の警戒感が強まった米銀のキャピタル・ワンが安い。カジノ・ホテル運営のウィン・リゾーツ(WYNN)は、売上高が予想を下振れ、軟調推移となった。
 
VIX指数は17.84と低下(前営業日18.02)。
米株は、本日も底堅く寄り付いた後に下振れる不安定な状態だった。VIX指数は19.84まで12日以来の高水準を更新。
しかし、NY午後に主要株価指数が前日比プラス圏へ浮上する底堅さを示すと、VIX指数はマイナス水準へ沈んだ。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,083.83+59.70
S&P500種
2,639.40+4.84
ナスダック
7,003.738−3.614
 
米10年債利回り(%)
3.0315 +0.048
米2年債利回り(%)
2.4919 +0.026
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,322.80−10.20
NY原油(ドル/バレル)
68.05±0.00
円・ドル
109.43 - 109.44+0.18
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反発した。
6月物は前日比210円高の2万2285円で引け、同日の大取終値を65円上回った。円安進行に加え、ダウ工業株30種平均が6営業日ぶりに反発し、日本株も買われた。
この日の6月物高値は2万2290円、安値は2万2070円。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
22285 ( +65 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
22305 ( +85 )
( )は大阪取引所終値比


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7379.32(-46.08)
FTSE100種総合株価指数は7営業日ぶりに反落。前日24日の終値に比べ46.08ポイント安の7379.32で引けた。構成銘柄の約7割が下落した。
米長期金利の高止まりを警戒した米国株の売りに連られて、午後に入り下げ幅を広げた。一時90ポイント以上、下落する局面があった。
 
個別銘柄では、鉱業株と石油株がそれぞれ全面安で引けた。指数に占める割合の多い鉱業株が大幅に下落し、株価指数を押し下げた。アングロ・アメリカンは約5%安で引けた。両銘柄は前日に上昇したこともあり、利益確定目的の売りも出た。
 
医薬品株も全銘柄が下落して引けた。午前は買いが先行していたグラクソ・スミスクラインが売りに転じ、3%超安となった。シャイアーも下げ幅を広げた。同社は武田薬品工業による買収案の受け入れを株主に推奨するとの意向を示したと伝わった。市場の一部には大型買収に対する警戒感も出ているようだ。
 
半面、時価総額の大きいたばこ株が高くなった。インペリアル・ブランズは約4%高となり、電子たばこなどの次世代事業の拡大を計画していると伝わったブリティッシュ・アメリカン・タバコも3%近く上昇した。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12422.30(-128.52)
ドイツ株式指数(DAX)は大幅に続落した。終値は前日24日と比べて128.52ポイント安の12422.30だった。米株安の流れが波及し、欧州株は全面安となった。
 
個別では、航空のルフトハンザを筆頭に構成銘柄の約9割が下落した。経営破綻したイタリアのアリタリア航空の売却をめぐり、同国政府が手続きを遅らせる方向だとロイター通信が報じた。売却先としてはルフトハンザが有力候補とされている。
一方、工業用ガスのリンデが高かった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5413.30(-30.86)