NYダウ301ドル高と反発で、3カ月ぶり高値
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【市況】NYダウ301ドル高と反発で、3カ月ぶり高値 |
S&P500種指数の終値も3066.91と、過去最高値を更新した。
米労働省が朝方発表した10月の雇用統計は、景気動向を示す非農業部門の就業者数が前月比12万8000人増と、市場予想(ロイター通信調べ)の8万9000人増を上回った。ゼネラル・モーターズ(GM)のストの影響で悪化が懸念された労働市場の底堅さが示されたことで、当面は個人消費を支えるとの見方が広がった。
一方、午前に発表された米サプライ管理協会(ISM)の10月の米製造業景況指数は48.3と、市場予想を下回り、好不況の分かれ目である50を3カ月連続で割り込んだ。ただ、前月の47.8から上昇し、新規受注などの一部の項目にも改善がみられたことから、売り材料視されなかった。
景気敏感とされる資本財関連や素材、ハイテク株が買われた。米長期金利が上昇し、金融株にも買いが向かった。ダウ平均では建機のキャタピラーや工業製品・事務用品のスリーエム(3M)などの上げが目立ち、アップルは一時上場来高値を付けた。
株式市場の予想変動率を示し、投資家心理を測る指標である変動性指数(VIX)は12台前半と7月下旬以来、約3カ月ぶりの水準に低下する場面があった。
午前中ごろに発表された10月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は48.3と9月からは上昇したものの、市場予想は下回った。ただ米製造業の不振はすでに鮮明になっていたうえ、GMのストが響いたとの見方もあり、株式相場の反応はあまり目立たなかった。
ナスダック総合株価指数は同94.038ポイント(1.1%)高の8386.398と7月下旬以来、ほぼ3カ月ぶりに過去最高値を更新した。
NYダウ工業株30種(ドル)
27,347.36+301.13
S&P500種
3,066.91+29.35
ナスダック
8,386.398+94.038
NY金(ドル/トロイオンス)
1,511.40−3.40
NY原油(ドル/バレル)
56.23+2.05
円・ドル
108.15 - 108.16−0.45

シカゴ日経平均先物は反発した。
12月物は前日比220円高の2万2940円で引け、1日の大取終値を90円上回った。1日発表の10月の米雇用統計で雇用者数が市場予想を上回ったほか平均時給が伸び、景気先行きへの楽観的見通しが強まった。
一方で10月の米サプライマネジメント協会(ISM)の景況感指数は製造業の不調を示したが、市場の反応は限られた。
この日の12月物高値は2万2990円、安値は2万2690円。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22940 ( +90 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22955 ( +105 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ54.04ポイント高の7302.42で引けた。構成銘柄の7割が上昇した。
米雇用統計の発表でNFPが予想を上振れしたことを受けて買いが強まり、その後は米株に連れ高となった。一時7300台を回復したが、引けにかけて上げ幅が縮小した。
原油と銅相場高を追い風に石油株と鉱業株が買われ、そろって全銘柄が上昇した。
個別銘柄では、英・豪系資源大手リオ・ティントが3.8%高。スイス資源大手グレンコアは3.6%高、ロシア鉄鋼大手エブラズは3.4%高。鉱業大手アングロ・アメリカンは3.1%高、産銅大手アントファガスタは2.7%高だった。
銀行株も軒並み上げた。欧米の長期金利上昇を背景に利ざや改善を見込んだ買いが入った。時価総額の大きいたばこ株も上げた。
半面、午前は買われていた医薬品株は利益確定の売りなどで下落に転じた。自動車売買ウェブサイトのオート・トレーダー・グループとオンライン不動産のライトムーブの下げが目立った。公益株も軟調だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は4日ぶりに大幅反発した。終値は前日と比べて94.26ポイント(0.73%)高の12961.05となり、10月28日に付けた2018年6月以来、約1年4カ月ぶりの高値(終値ベース)を更新した。
米国の株高に伴い、午後にかけて上げ幅を拡大した。幅広い銘柄が買われ、構成銘柄の約8割が上昇した。
個別銘柄では、素材メーカーのコベストロが大幅高で引けた。アナリストが目標株価と投資判断を引き上げたタイヤのコンチネンタルの上げも目立った。
半面、日用品のバイヤースドルフやドイツテレコムなど5銘柄が下落した。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5761.89 +32.04