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68円高、手掛かり材料なく
東京株式(前引け)=68円高、手掛かり材料なく
 
11日午前の日経平均株価は続伸し、前日比68円76銭高の2万3304円23銭で前場を終えた。
前日のNYダウやナスダック指数が反落したことを受け、寄り付きは120円安で始まった。ただ、下値には買いが流入し切り返す展開となり、午前10時過ぎにはプラス圏に浮上した。午前10時20分頃には一時100円を超す上昇となる場面があった。NYダウ先物が上昇していることなどが買い安心感を呼んだ様子だった。
 
株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ買いや、国内の経済活動の正常化に向けた動きなども支援材料となった。
QUICK試算では日経平均型のSQ値は2万3272円88銭だった。
 
東京都が新型コロナウイルス対策として23区内の飲食店などに求めていた時短営業について、15日で終了することが10日に正式に決まり、経済活動の正常化が進むと改めて意識された。11日朝公表の7〜9月期の法人企業景気予測調査で、大企業全産業の景況判断指数(BSI)が4四半期ぶりのプラスになったことも、相場の一定の支えになった。9月末の配当取りに向けた買いが入り始めているとの指摘も聞かれた。
 
国内では相場全体を動かす手掛かりとなりそうなイベントは予定されていない。休日を前に「後場も静かな週末という感じになりそうだ」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5428億円、売買高は7億7572万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1486と、全体の7割近くを占めた。値下がりは582銘柄、変わらずは105銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、海運業、精密機器、陸運業、医薬品などが上昇。下落は証券・商品先物取引業、鉱業など。
 
個別では、ソフトバンクG、リクルートHDが続伸し、ファーストリテが小高く、楽天は上伸。アサヒがしっかりで、第一三共は大幅高。商船三井や川崎汽が買われたほか、JR東日本やJR東海、Jフロントや高島屋が高い。任天堂、日本電産、キーエンスも上昇した。
 
半面、東エレク、ファナックが軟調で、トヨタが甘く、ダイキンは続落。国際帝石は反落。三井住友、野村がさえず、積水ハウス、エムスリー、神戸物産は値を下げた。スズキや日産自が売られた。リコーやカシオも安い。
 
 
東証2部株価指数は前日比3.85ポイント安の6360.30ポイントと反落した。
出来高8147万株。値上がり銘柄数は203、値下がり銘柄数は168となった。
 
個別では、ラピーヌが年初来安値を更新。ギグワークス、ウエスコホールディングス、ストリーム、インタートレード、イムラ封筒が売られた。
 
一方、大和自動車交通が一時ストップ高と値を飛ばした。アヲハタ、サトウ食品、日本パワーファスニング、アマテイは年初来高値を更新。鶴弥、ワシントンホテル、日本鋳造、アサヒ衛陶、神島化学工業が買われた。