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来週も堅調展開か

来週も堅調展開か
今週は堅調だった。良好な10月雇用統計などを好感して米国株が騰勢を強め三連休明け5日の日経平均は400円を超える大幅上昇した。
その後は上値追いには慎重姿勢が見られたものの、2万3000円を突破してきたことで楽観ムードが強まり、高値圏を維持した。
週後半には米中が追加関税を段階的に撤廃する方向と伝わったことを受けて、2万3500円台に乗せる場面もあった。
一方、マザーズ指数は週間では下落し、REIT指数は大幅安となるなど、物色には濃淡がついた。日経平均は週間では約541円上昇し、週足では陽線を形成した。
 
この日算出の日経平均先物ミニ・オプション11月限のSQ(特別清算指数)値は2万3637円となり、日経平均が一度もタッチしない幻のSQに終わったが、「早期にこのラインをクリアできないと上値抵抗線として意識されることになる」との声が聞かれた。
 
さて、来週も堅調展開だろう。今週、長期金利の上昇を受けてREITが売りに押されたことから、ハイテクを中心にグロース株には上値が重くなるものも出てきそう。
しかし、金融やエネルギーなど出遅れ感のあるセクターには見直し余地があり、物色のシフトが進むことで、全体としての強い基調は維持されると予想する。
 
現地13、14日に予定されているパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長による議会証言。米経済見通しを示すとみられるが、その内容は今後の政策の方向性を決める要素となるだけに、市場の受け止め方次第では相場変調につながるとの読みも出ている。
直近10月のFOMCでは、同氏の会見が株高に勢いをつけただけに、発言内容が大きく注目されるだろう。
 
また、決算発表は来週で一巡するが、ここまでの地合いが良かったこと、今回は好決算でも売られた銘柄が少なくないことなどから、引き続きアナリストレポートなどを材料に個別の活況は続くと考える。急ピッチの上昇に高値警戒感も意識されるが、下げ局面では上昇に乗り遅れた投資家の押し目買いが入る可能性が高く、下値は堅く、好材料により反応しやすい地合いが続くと予想する。
 
 
■テクニカル・ポイント(8日現在)
 
24460.81  ボリンジャー:+3σ(13週)
24422.46  ボリンジャー:+3σ(25日)
23753.51  ボリンジャー:+2σ(25日)
23723.13  ボリンジャー:+3σ(26週)
23582.18  ボリンジャー:+2σ(13週)
 
23391.87  ★日経平均株価8日終値
 
23251.99   新値三本足陰転値
23175.97  6日移動平均線
23148.35  均衡表転換線(日足)
23084.57  ボリンジャー:+1σ(25日)
22989.24  ボリンジャー:+2σ(26週)
22703.56  ボリンジャー:+1σ(13週)
22433.55  均衡表基準線(日足)
22415.62  25日移動平均線
22386.68  均衡表転換線(週足)
22255.36  ボリンジャー:+1σ(26週)
21850.93  均衡表基準線(週足)
 
5日線や25日線が上向きをキープしたほか、一目均衡表では横ばいだった転換線と基準線がともに上昇し、上昇トレンド継続を示唆して今週の取引を終えた。
ただ、ローソク足は陰線を引いたほか、RSI(14日ベース)が83.45%と過熱ゾーンの80%台にとどまっており、短期的な頭打ち感も窺える。