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86円高と続伸 米ハイテク株高で最高値接近
東京株式(前引け)=86円高と続伸 米ハイテク株高で最高値接近
 
 
4日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比86円02銭(0.21%)高の4万0666円78銭だった。
朝方に上げ幅は200円を超え、3月22日に付けた史上最高値(4万0888円)まであと27円ほどに迫る場面があった。
前日の欧州株市場が総じて高かったことや米国株市場でのハイテク株高を追い風にリスク選好の地合いとなった。TOPIXは朝方に1989年12月につけた史上最高値を上回って推移する場面があった。日経平均も一時3月につけた最高値に肉薄する局面がみられたが、その後は伸び悩んでいる。
前日まで4日続伸し、この間に1200円を超える上昇をみせていたこともあり、目先高値警戒感も意識されているようだ。
 
前日の米市場でナスダック総合株価指数は連日で過去最高値を更新した。主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も上昇した。東京市場でも値がさのアドバンテストやソフトバンクグループ(SBG)などに買いが入り、日経平均を押し上げた。東証株価指数(TOPIX)は1989年12月18日に付けた史上最高値(2884.80)を一時上回り、輸送用機器などバリュー(割安)株の一角が堅調だったことが支えとなった。
 
TOPIXは続伸した。前引けは10.63ポイント(0.37%)高の2882.81だった。JPXプライム150指数は続伸し、2.45ポイント(0.19%)高の1267.05で前場を終えた。
 
為替は1ドル161円30銭台と円安ドル高進行が一服していることから、政府・日本銀行による円買い介入実施はなさそうだ。今晩の米国市場は独立記念日の祝日による休場のため、後場の東京市場は参加者減少で小動き推移となりそうだ。TOPIXが終値ベースで史上最高値を更新するか注目だが、プライム市場の時価総額も前引け時点で992兆円まで膨らんでいることから、大台の1000兆円台到達も間近に迫っている。さすがに今日1000兆円台も達成するのは難しそうだが、「TOPIXの史上最高値更新」や「時価総額1000兆円台」といった節目をクリアすると、「脱デフレ」が意識されて日本株への世界的な関心も増すと考える。
 
 

 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆979億円、売買高は8億2121万株だった。
東証プライムの値上がり銘柄数は856。値下がりは719、横ばいは70だった。
 
業種別では、非鉄金属、輸送用機器、海運業、不動産業、卸売業などが上昇した一方、電気・ガス業、水産・農林業、その他製品、医薬品、食料品などが下落した。
 
個別銘柄では、売買代金首位となった三菱重工業がしっかり。非鉄金属相場が総じて上昇したことから住友金属鉱山、三菱マテリアル、三井金が買われたほか、住友ファーマ、協和キリンが上昇。ソフトバンクグループ(SBG)が堅調な値動きとなったほか、トヨタ、マツダ、日産自、三菱自、ホンダなど自動車関連も買われた。アドバンテストも高い。商船三井が値を上げ、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも堅調。ワールドが値を飛ばした。
 
半面、川崎重工業は海上自衛隊隊員に金品提供の疑いと伝わったことで売り優勢となった。また。エーザイ、ニトリホールディングスは外資系証券会社によるレーティング引き下げが影響して売られた。このほか、DIC、第一三共、高島屋、東京海上が下落した。
ディスコが利益確定売りに押され、レーザーテックも軟調。霞ヶ関キャピタルが大幅反落となった。アインホールディングスが急落した。