兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

5日ぶり反落305ドル安、持ち高調整の売り 
【市況】5日ぶり反落305ドル安、持ち高調整の売り 

22日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前日比305ドル47セント(0.76%)安の3万9475ドル90セントで終えた。
 
ダウ平均は前日までの4日間に1000ドルあまり上昇した。節目となる初の4万ドル台乗せも近づいている。
この日はこれまで値上がりしていた銘柄を中心に売りが出やすかった。
また、中国の株安や、一般消費財を手掛ける企業の決算内容が振るわなかったことも相場を下押しした。
 
一方、人工知能(AI)関連の銘柄は引き続き買われ、ハイテク株の割合が高いナスダックは上昇した。米長期金利が低下したことも、ITや半導体の銘柄の買いを促した。
 
ナイキは7%弱安で終えた。前日夕に四半期決算とあわせて発表した収益見通しが市場予想に届かなかった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、スポーツ衣料のルルレモン・アスレティカも前日夕発表の業績見通しが市場予想を下回り、急落した。「消費者は支出先を絞るようになり、消費が減速しかねないとの不透明感を誘った」との声が聞かれた。
 
人工知能(AI)関連の需要拡大による業績期待も根強く、半導体株の一角が買われたことも投資家心理を支えた。買い遅れていた投資家による物色も続き、ダウ平均は前日つけた最高値を上回る場面もあった。
 
個別銘柄では、今週上昇が目立ったゴールドマン・サックスやキャタピラーが安い。ビザやアメリカン・エキスプレス、ホーム・デポなど消費関連株の下げも目立った。一方、アップルは反発した。ボーイングとアマゾン・ドット・コムも上昇した。
 
ナスダック総合株価指数は5日続伸した。前日比26.983ポイント(0.16%)高の1万6428.819で終え、連日で過去最高値を更新した。エヌビディアやアルファベットが買われた。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
 
22日のシカゴ日経平均先物は下落した。6月物は前日比245円安の4万0555円で終えた。
連日で過去最高値を更新した後で同日の米ダウ工業株30種平均は、足元の相場上昇を受けて利益確定の売りが広がり、5営業日ぶりに反落した。
日経平均先物も売りが波及した。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
40555 ( -155 )

シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
40605 ( -105 )
 
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 

22日のFTSE100種総合株価指数は続伸し、前日比48.37ポイント(0.61%)高の7930.92で終えた。終値として2023年3月上旬以来、約1年ぶりの高水準となる。英国や米国での利下げへの期待が、投資家心理を支えた。

外国為替市場での英ポンド安を受け、海外での売上高比率が高い日用品や医薬品、飲食料品・たばこ株の一角に買いが入った。英長期金利の低下を背景に、不動産投資信託(REIT)も買われた。

FTSEの構成銘柄では、明るい業績見通しを発表した保険大手フェニックス・グループ・ホールディングスが8.40%高で上昇率トップ。金融大手ナットウエストが3.04%高、保険大手プルデンシャルが2.56%高で続いた。一方、小売り大手JDスポーツ・ファッションは6.28%安、オンライン食品販売大手オカド・グループは1.76%安、不動産サイト大手ライトムーブは1.59%安だった。


 


■ドイツ・フランクフルト株価指数

22日のドイツ株価指数(DAX)は4日続伸。前日比26.69ポイント(0.14%)高の1万8205.94で終え、再び最高値を更新した。欧米の中央銀行による利下げへの期待が支援材料だった。指数は前日終値を下回る場面もあるなど、前日までと比べると上値を追う勢いは限られた。

DAXは週間では7週連続で上昇し、22日は前週末比1.5%高い水準で終えた。

個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.05%高、医療機器のザルトリウスが2.50%高、通販大手ザランドが2.45%高と買われた半面、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズは2.12%安、ミュンヘン再保険は1.64%安、ハノーバー再保険は1.12%安で取引を終えた。


 

■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は0.34%安(週間で0.15%安)だった。欧州株に出遅れていた英国株の上げ幅が大きかった一方、中国経済への懸念などを背景にフランス株は売られた。