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続落、GDP予想に届かず 円高、米国株安も響く
東京株式(前引け)=続落、GDP予想に届かず 円高、米国株安も響く
15日午前の日経平均株価は続落した。午前終値は前日比208円93銭安の2万2171円08銭だった。
 
前日の欧米市場で主要株価指数が軒並み下落した上、為替も少し円高になり、東京株式市場は朝から軟調展開だった。原油安を受けた米エネルギー株下落を受けて石油関連銘柄が大きく売られたほか、幅広い業種が値を下げ、日経平均株価は下値模索の展開となった。
 
取引開始前に発表の2017年7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値が市場予測の中央値を下回り、株式相場の重荷になった。14日の米国株安や為替の円高も響いた。
好業績への期待で年金基金など長期投資家の押し目買いが入り、下げ渋る場面もあったが続かなかった。
 
日経平均がこのままマイナスで終われば6営業日続落となるが、9月11日から11月7日まで終値基準で3663円上昇しており、「スピード調整としては、まだ十分ではない」とされる。
 
午前の取引終了の東証1部の売買代金は概算で1兆6371億円、売買高は9億4815万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1799と全体の88%を占めた。値上がりは196、変わらずは39だった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。業種別TOPIXでは33業種全てが下落した。業種別には医薬品、食料品、水産などディフェンシブ銘柄の下げが目立つ。
 
個別では、任天堂が相変わらず群を抜く売買代金をこなしながらも株価は大幅安、ソフトバンクグループ、ソニーも軟調。三井住友トラは約6%安となった。国際石開帝石やJXTG、住友商、三井物が下げた。JFEや新日鉄住金も売られた。
トヨタ自動車、村田製作所なども安い。TYKが大きく利食われ、新日本理化、あい ホールディングスも急落した。
 
半面、大塚HDや塩野義、資生堂が高い。東京エレクトロン、楽天、ANAHD、ファストリがしっかり、昭和電工も買い優勢。オープンハウスがストップ高となったほか、ディー・エル・イー、ソースネクストなども値を飛ばした。
 
 東証2部株価指数は前日比83.87ポイント安の6637.41ポイントと反落した。値上がり銘柄数は72、値下がり銘柄数は377となった。
 
個別では、サイオス、フライトホールディングス、昭和ホールディングス、ジオスターなど11銘柄が年初来安値を更新。本州化学工業、村上開明堂、長大、黒谷が売られた。
 
一方、北陸電話工事、アグレ都市デザイン、イサム塗料など6銘柄が年初来高値を更新。ゼット、朝日インテック、ラオックス、RVH、マーチャント・バンカーズが買われた。