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172円高と続伸、円安で半導体関連など買い
東証プライム市場(前引け)=172円高と続伸、円安で半導体関連など買い

 
14日午前の日経平均株価は続伸し、前日比172円33銭(0.53%)高の3万2757円44銭で前場を終えた。
きょう前場は主力株を中心に買いが先行した。前日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が高安まちまちの展開となったが、外国為替市場で1ドル=151円台後半の推移と円安方向に振れたことがハイテクセクター中心に追い風材料となった。特に半導体関連株への買いが顕著で全体相場を押し上げている。一方、日経平均3万2800円台では戻り売り圧力も強く買い一巡後はやや伸び悩んでいる。上値を追う動きは限られた。個別株は値上がり銘柄数を値下がり銘柄数が上回った。
 
13日のNYダウ工業株30種平均は9月以来の高値で終えた。東京市場でもファストリなどの値がさ株に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。14日の東京外国為替市場で円相場が約1年ぶりの安値圏で推移しており、トヨタやホンダなど自動車株にも買いが入った。
 
ただ積極的に上値を追う動きは限られた。日経平均の価格帯別の売買高では3万3000円近辺での商いが多く、前日と同じく、心理的節目の3万3000円に近づくと利益確定売りが重荷となった。
 
後場は今晩発表予定である米10月消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいと次第に膠着ムードを強めていくと想定される。食料品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比4.1%上昇と見込まれており、市場予想通りであれば前月まで続いていた上昇率鈍化がストップすることになるため、その後の米連邦準備制度理事会(FRB)要人らの金融政策についての言及が注目となりそうだ。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は11.76ポイント高の2348.38と反発。JPXプライム150指数も反発した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8158億円、売買高は7億1045万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は785、値下がりは812銘柄、横ばいは60銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、非鉄金属、輸送用機器、石油・石炭製品などが上昇した。下落はパルプ・紙、不動産業など。
 
個別では、売買代金で群を抜くレーザーテックが買われたほか、東京エレクトロン、ディスコ、アドバンテストなどの半導体製造装置関連が軒並み高。前日発表の決算を手がかりにみずほFGが堅調に推移し、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも買い人気を集めた。ベネッセホールディングス、ファーストリテイリングなども値を上げた。タツモがストップ高となったほか、ワイエイシイホールディングスも大幅高、シンクロ・フードも値幅制限いっぱいに買われた。
 
半面、ソフトバンクグループ(SBG)が軟調、日産化、メルカリ、セコム、ファナックも安い。味の素も売りに押された。メドピアが急落、LIFULL、恵和、クロス・マーケティンググループなども大幅安だった。