兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

OCN版はコチラ

反落 上値の重さ意識、値がさ株に売り
東京株式(前引け)=反落 上値の重さ意識、値がさ株に売り
8日午前の日経平均株価は反落し、午前の終値は前日比31円66銭安の2万8987円58銭だった。
 
きょう前場は、日経平均が小幅ながら高く始まり、前場前半までは買い優勢の地合いが続いたが、後半に値を消す展開となった。前日の米国株市場で主要株指数が高安まちまちの動きにあったことで、東京市場も気迷い気味に売り買いを交錯させたが、後半は半導体関連が軟調だったことや日経平均寄与度の高い値がさ株に売りが目立ち、全体指数に影響した。
節目の2万9000円を上回ったことで上値の重さが意識され、機械株など景気敏感株を中心に売りが出た。一方で好材料が出たエーザイがストップ高買い気配となって、ほかの医薬品株にも連想買いが入り、日経平均は上昇する場面も目立った。
 
市場では「10日に5月の米消費者物価指数(CPI)公表、来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策のかじ取りをもう少し見極めたい」との声が聞かれた。
 
もっとも日経平均は上昇する場面も目立った。米食品医薬品局(FDA)から認知症の治療薬候補が承認されたエーザイがストップ高買い気配となった。第一三共やアステラスも連れ高し、上げ幅は一時120円超まで拡大した。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも小幅に続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆901億円、売買高は4億6230万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は762、値上がりは1301、変わらずは126だった。

 
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、パルプ・紙、機械の下落が目立った。上昇は医薬品、海運業など。
 
個別では、レーザーテックが商いを伴い急落、ソフトバンクグループも軟調。トヨタ自動車が冴えず、ファーストリテイリングも下値模索が続いている。住友金属鉱山やIHI、日揮HDも売られた。野村マイクロ・サイエンス、グレイステクノロジーなどの下げも目立つ。
 
半面、エーザイがストップ高カイ気配。ソニーグループがしっかり、キリンHDやディーエヌエ、ZHDが上昇。シスメックスが出来高を膨らませ急騰、ベイカレント・コンサルティングも高い。大真空が値を飛ばし、ペッパーフードサービスの上値追いも目立つ。レオン自動機も買われた。
 
東証2部株価指数は前日比24.16ポイント高の7572.33ポイントと8日続伸した。
出来高8621万株。値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は158となった。
 
個別では、加地テックがストップ高。東京ソワール、ラピーヌは一時ストップ高と値を飛ばした。KHC、Oak キャピタル、理研コランダム、神鋼環境ソリューション、フリージア・マクロスなど13銘柄は年初来高値を更新。ユーピーアール、那須電機鉄工、ウイルコホールディングス、ソフト99コーポレーション、ダイトーケミックスが買われた。
 
一方、旭コンクリート工業、ショクブンが年初来安値を更新。三光マーケティングフーズ、セブン工業、萬世電機、インスペック、東京ボード工業が売られた。