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91円高と続伸、米株高支え
東証プライム市場(前引け)=91円高と続伸、米株高支え
 
30日午前の日経平均株価は続伸し、前週末比91円19銭(0.33%)高の2万7473円75銭で終えた。
きょう前場は、朝方は方向感が定まらず、日経平均はいったん上昇した後に値を消しマイナス圏に沈む場面もあったが、徐々に買いに厚みが加わり前引けにかけて次第高の展開となった。前週末の欧米株市場が総じて高かったことは追い風となったものの、前週に800円以上水準を切り上げていたことで、目先利益確定売りも観測され下げに転じる場面もあった。今週に発表されるFOMCの結果を見極めたいとの思惑も、積極的な買いが入りにくい要因となっているもようだ。
 
日経平均の上げ幅は一時100円を超えた。前週末27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比28ドル(0.08%)高で終えた。同日発表の2022年12月の米個人消費支出(PCE)物価指数で、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比4.4%上昇した。11月の4.7%から上昇率が鈍り、米金融引き締めへの過度な警戒感が後退した。東京市場では機械株など景気敏感の一角に買いが入った。
 
買い一巡後は戻り売りに押される場面があった。日本経済新聞電子版は28日、「政府は先端半導体の対中輸出規制を導入する調整に入る」と報じた。先行きへの警戒感から、東エレクやアドテストなど値がさの半導体製造装置株が伸び悩み、日経平均は一時下げに転じた。
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。午前終値は前週末比2.76ポイント(0.14%)高の1985.42だった。
 
NT倍率は先物中心限月で25日線が位置する13.80倍を挟んだ小動きで推移しており、スプレッド狙いのトレードは限られている。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、短期的なトレードが中心になりそうだ。
 
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2733億円、売買高は5億483万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1180。値下がりは556、変わらずは98銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は空運業、化学、精密機器などが上昇した。下落は鉄鋼、石油・石炭製品、保険業など。
 
個別では信越化学工業が商いを膨らませ大きく上昇したほか、ファナックも買われた。キーエンス、SMCなども値を上げた。日東電、資生堂が高く、ヤマトホールディングスも物色人気。イントラスト、アジアパイルホールディングスが大幅高、マースグループホールディングス、セックも高い。

半面、中外薬やアステラスが下げた。日本製鉄が冴えず、オリエンタルランドも売りに押された。三菱商、電通グループは安い。日本M&Aセンターホールディングスはストップ安ウリ気配。ジャフコ グループ、KOAも下落した。