ダウ160ドル高、初の２万3000ドル台、連日の最高値更新

【市況】ダウ160ドル高、初の２万3000ドル台、連日の最高値更新

18日のNYダウ工業株30種平均は４日続伸し、前日比160ドル16セント高の２万3157ドル60セントで終えた。
終値で初めて２万3000ドルを上回り、３日続けて最高値を更新した。上げ幅は８月22日以来ほぼ２カ月ぶりの大きさだった。
 
米主要株価が最高値を更新したほか、欧州株が全面高となるなど投資家心理が改善しており、買いが先行した。昨日に好決算を発表したIBMや長期金利の上昇を背景とした金融株への選好が目立ち、堅調推移となった。
米連邦準備理事会（FRB）の利上げが緩やかにとどまるとの見方も相場を支えた。FRBが午後に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック）では、複数のハリケーンで米南部が混乱に陥ったものの、景気が拡大したとの認識が示された。一方で、物価上昇圧力は限られた。
 
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比0.563ポイント高い6624.220と２日ぶりに最高値を更新した。S&P500種株価指数は３日続けて最高値を更新し、主要３指数が過去最高値を付けた。
 
セクター別では、商業・専門サービスや各種金融が上昇する一方でエネルギーや電気通信サービスが下落した。
 
 
個別では、半導体メーカーのラムリサーチ(LRCX)は決算内容が好感され、上昇。アクションカメラのゴープロ(GPRO)は一部アナリストによる投資判断引き上げを受け、堅調推移した。
医療保険大手のアンセムが高い。薬剤給付の管理でドラッグストアチェーン大手のＣＶＳヘルスと提携すると発表した。ＣＶＳも買われた。がん免疫療法で同業と提携すると発表したバイオ製薬のアッヴィも上げた。
 
一方、アナリストが投資判断を引き下げた石油のシェブロンが下落。ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)は一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、下落した。アイルランドの製薬大手アラガンや後発薬大手マイランが大幅に下げた。
 
 
ＮＹダウ工業株30種（ドル）
23,157.60＋160.16
S&P500種2,561.26＋1.90
ナスダック6,624.220＋0.563
 
米10年債利回り（％）
2.3447 +0.047
米2年債利回り（％）
1.567 +0.017
 
ＮＹ原油（ドル/バレル）   52.11＋0.07
円・ドル112.95 - 112.96   ＋0.45

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は８日続伸した。12月物は前日比80円高の２万1450円とこの日の高値で引け、大阪取引所の終値を100円上回った。
NYダウなど複数の米株価指数が過去最高値を連日で更新し、世界的な株高を背景にした買いが続いた。円相場の下げも支援材料になった。12月物の安値は２万1315円だった。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)　　21450 ( +100 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)　21470 ( +120 )
※(　)は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100　7542.87（＋26.70）
FTSE100種総合株価指数は４営業日ぶりに反発。前日終値に比べ26.70ポイント高の7542.87で引けた。世界的な株高基調で投資家のリスク選好が高まるとの見方から幅広い銘柄が買われた。金融株を中心に構成銘柄の８割が上昇した。ただ鉱業株は軟調だった。
午前は売られていたバークレイズなどが買いに転じ、銀行株は全面高で引けた。保険株と資産運用株も全銘柄が上昇した。
 
半面、鉱業株が軒並み下落した。米当局が元幹部らを詐欺容疑で告発したと伝わったリオ・ティントが安かったほか、四半期の鉄鉱石が減産となったBHPビリトンの下げも目立った。
日用品のレキットベンキーザーと医薬品のシャイアーが安かった。レキットは四半期の売上高が減少したことが響いた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX　13043.03（＋47.97）
ドイツ株式指数（DAX）は反発。終値は前日比47.97ポイント高の13043.03となり、16日に付けた最高値を更新した。世界的な株高傾向を受けて構成銘柄の約７割が上昇した。
フランスの同業社と提携したと伝わった不動産のボノビアが高かった。国外の事業拡大を期待した買いが入った。
 
一方、アナリストが目標株価を引き下げたドイツ取引所が安かった。利益確定の売りで電力のエーオンと半導体のインフィニオンテクノロジーズは下落した。
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40　5383.81（＋22.44）
 
 
欧州の主要株式市場も総じて上昇した。