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反発、リラ安一服で買い戻し優勢に
東京株式(前引け)=反発、リラ安一服で買い戻し優勢に

14日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比254円66銭高の2万2112円9銭だった。
上げ幅は300円に迫る場面があった。
 
円高・ドル安一服を好感し、朝方から買いが広がった。前日の米国株の下げも限定的だったほか、日経平均株価は前日までの2日間で750円弱下落しており、自律反発期待の買いが入った。
また、これまでトルコ情勢を巡る不透明感から株価指数先物に売りを出していた海外ヘッジファンドなど短期筋が買い戻しに動き、日経平均を押し上げた。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
 
午前に中国国家統計局が発表した7月の工業生産高や小売売上高などは軒並み市場予想を下回った。もっとも、中国の景気減速はある程度想定されていたとの見方もあり、現時点で株式相場の影響は限られた。
 
トルコ中央銀行は13日、市中銀行が中銀に預けるリラや外貨準備率の引き下げを発表。発表をきっかけにリラを売る動きが和らいだ。
 
ただ、他の新興国にも通貨安が波及しており、引き続き警戒感が残る中、決算発表銘柄などへの個別の売り買いが中心となった。「商いが薄い中での反発」とみられ、午後も新たな材料がない限り積極的な売り買いは見送られそうだ。
 
業種別株価指数(33業種)は全業種が上昇。特に精密機器、電気機器、倉庫・運輸関連業の上げが目立った。
 

前引けの東証1部の売買代金は概算で8839億円、売買高は5億8108万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1581、値下がりは443、変わらずは77だった。
 
個別ではソフトバンクグループが売買代金断トツで高いほか、ファストリや東エレクなど値がさ株が上昇した。村田製や富士通が高く、スズキとパナソニックも買われた。
ブイ・テクノロジーも値を飛ばした。アミューズが急騰、前日ストップ高のジーンズメイトや石原産業も続急伸となった。
 
一方、第一生命HDやりそなHD、三井住友FGなどは下落した。13日に年初来高値を更新していたリクルートは利益確定売りで安い。武田薬品工業が冴えず、サイバーエージェントも売りに押された。新川は一時連日のストップ安に売り込まれた。第一カッター興業も急落した。
 
東証2部指数は前日比22.25ポイント高の7120.67ポイントと4日ぶり反発した。
出来高4487万株。値上がり銘柄数は240、値下がり銘柄数は154となった。
 
個別では、省電舎ホールディングスがストップ高。キョウデン、イクヨは年初来高値を更新。RVH、ビート・ホールディングス・リミテッド、ファステップス、リミックスポイント、マルコが買われた。
 
一方、中央ビルト工業、アスモ、エスビー食品、セントラル総合開発、デュアルタップなど28銘柄が年初来安値を更新。アライドテレシスホールディングス、スマートバリュー、ニーズウェル、パスが売られた。