兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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2015年09月3/4週
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09月3/4週
【推移】

14日(月):
先週の日経平均株価は結局472円(約3%)上昇。その前の週は1344円(7%)の下落だったから3分の1戻しにはなった。
活字では「短期筋の代表例はCTA(商品投資顧問)と呼ばれる海外投資家。CTAは相場の流れに追随するようにポジションを積み増す傾向が強い」。所詮、世界経済や景気になど無頓着で「我だけ儲ければ良い」の投資者主体の強引な相場だということ。上っても良いし下がっても良い、ただし儲けだかが至上命題。これにはなかなか叶わないし、その相場を解釈しようと刷るから愚かしく聞こえるのだろう。
ゴールドマン・サックスは来年までの原油価格の見通しを引き下げた。WTIの2016年の水準を45ドルと予想。5月時点の57ドルから下方修正した。
さらに1バレル=20ドルまで下落する可能性も指摘している。「株は上がらない、原油は下がる」という同社の分析。上るものがなく、市場は萎縮するとしか聞こえないがポジショントークでないことを願う。
結局背景はアメリカの「ハイイールド債(低格付けの社債)へのバブル懸念。あるいはシェール関連のジャンク債への信用崩壊懸念が背景なのだろう。
日本の視点で見れば海外のハイイールド債に投資する投信残高は今年7月月時点でおよそ5.4兆円。実はリーマンショック前の07年末に比べると2.7倍に増えている。発行高は5月をピークに伸び悩んでいるが時価総額は1.1兆ドル。09年に20%近くあった平均利回りは昨年一時5%台まで低下し現在は上昇傾向。つまり買われたことで価格が上昇し今は売られて価格が下落しているということに他ならない。原油相場の暴落は大きな影響を持っている筈。ハイイールド債の発行残高のうち、エネルギー産業に占める比率は15%前後という。「兵どもが立てた家の夢のあと」がリーマンショック。「兵どもが堀ったシェールの夢のあと」が登場しなければ良いのだが・・・。
中国の経済指標が週末に発表された。
8月の鉱工業生産は前年同月比6.1%増。(7月は6.0%増)。
1〜8月の固定資産投資も前年同期比10.9%増。
1〜7月は11.2%増だったので伸びは鈍化。市場予想の11.1%増を下回った。
一方8月の小売売上高は前年比10.8%増加(市場予想は10.5%増)。
もっともいずれも国家統計局の発表数字。信じる信じないの問題でもあろうか。中国共産党と国務院の国有企業改革の指導意見を公表し。民間投資を呼び込む「混合所有制」を発展させ2020年までに決定的な成果を挙げるという。中国の中央政府管理の国有企業は111社で国有企業全体の収入の約6割を占めている。
日経平均株価は298円安の17965円と3日続落。日本電産、村田などが上昇。ドコモ、ディップなどが下落。

15日(火):
日経朝刊5ページでは「始動マイナンバー」。「注意したいのは、通知カードは来年1月以降に発行される『個人カード』の仮カードの位置づけということ。
これだけでは、窓口手続きの時間短縮などマイナンバー制度で想定される恩恵を受けられない」。10月以降に番号が来ることは知っていても新たなカードを取得しなければ
想定されている消費税の還付などもレジの窓口でシャットダウンになってしまうということ。大手企業でもマイナンバー対応は遅れていて来年1月のスタートはすでに諦めているところも多く、来年4月からのスタートとか来年の年末調整からとかを想定している企業も多いとのこと。逆にいえば、マイナンバーは今秋の番号通知で終わるのではなくそれはスタート。結構知られていないようだが「その後の手続き」は面倒な必要性を帯びてきている。
前場は239円高で後場に値を消し60円高。とはいえ7週連続マイナスの火曜日はようやく8週間ぶりにプラス。特に理由もない自律反発という楽な解釈の背景は二つ。一つは騰落レシオが14日(月)に65.48%まで低下したこと。

2012年6月4日のTOPIX、単純平均最安値の時の59%以来の水準だった。(15日もまだ66.14%)。もう一つは14日に空売り比率が過去最高の42.3%まで上昇したこと。(前日は39.5%)。この二つが記録を更新すると反発するアノマリーはまだ生きている。
アノマリーということで振り返れば、スタジオジブリの3週連続放送前の日経平均は2万円台。3回放映後は3000円安だったから恐るべしでもある。
因みに、9月SQ値18119円、9月月足陽線基準18165円。今はここを挟んだ攻防戦でもあろうか。
日経平均株価は60円高の18026円と4日ぶりに反発。明治HD、伊藤ハムが上昇。大成建、新日鉄が下落。

16日(水):
先週水曜の日経平均は過去6番目の上場幅。しかし1カ月前の水曜日8月19日は331円安。背景は7月訪日外客数の発表だった。過去最高を更新したものの中国からの訪日客の減少を嫌気したとの解釈だった。所詮解釈だったのだが、株価下落の口実になったのも事実。曲解の横行だけは避けて欲しいところ。
軽減税率の再検討や北朝鮮の核稼働などの報道があるが、一番気になったのはトヨタ。「トヨタが空飛ぶ車を開発するのではないかとの見方が米国中心に広がっている」。理由は米子会社の「空飛ぶクルマのための積み重ね可能な翼」の特許出願。空飛ぶスケボも画像で放映される時代。車が空を飛んでもなんら不思議ではない。というか、30年前のバック・トゥー・ザ・フューチャー2で描かれた世界。因みに当時未来とされて車が飛んでいたのは2015年10月21日〜26日の話。昭和60年の映画の世界のなんと30年後に到達してしまったことになる。
因みに同作1ではトヨタ販売店のCMや日本企業の製品がたくさん登場。
同作2では主人公のマーティの上司の名前が「フジツウ・イトウ」。
同作3では主人公が「日本の製品は最高」と。これはたぶん30年経っても間違っていない真実だろう。
日銀金融政策決定会合は通過。残すはFOMC、そして来週のシルバーウィーク。考えてみれば9月15日はリーマンショック7周年。9月22日は1980年にイランイラク戦争勃発。1985年にプラザ合意で円高へ舵を切ってから30年。市場のメモリアルはたくさんある。
FOMCは景気を元に金利判断をするのだろうが別の側面もある。たとえばドルの不足感が高まっているという話。米国内外に供給されるドルの総資金量である「ワールドダラー」。8月に約880兆円。前年同月比1%の減少で半年ぶりに減少に転じたという。
今年2月は12年7月以来2年半ぶりの減少だった。ロンドン銀行間金利も上昇してきて2012年10月以来の高水準になった。
QE3終焉の影響に加え、ドル建て負債の返済・償還が来ているのが背景。因みに企業のドル建て債務は今年から2017年にかけて返済・償還のピークを迎えるという。毎年約9000億ドル程度だから約10兆円。07年比率2倍の規模は結構大きい。ドル不足がFRBにはどう映るのか。市場と読みが違ってまた悪夢とはなっては欲しくはないところ。
日経平均株価は145円高の18171円と続伸。ソニー、コマツが上昇。東電、鹿島が下落。

17日(木):
OECDは世界経済見通しを引き下げた。15年の世界のGDPは3%増、16年は3.6%増。6月時点は15年3.1%増、16年3.8%増だったから下方修正。背景は中国経済の減速だが、何をいまさらの感。日本は「景気回復の強さに疑問が提起」。15年0.6%増、16年1.2%増、アメリカは15年2.4%増、16年2.6%増。欧州は15年1.6%増、16年1.9%増。中国は15年6.7%増、16年6.5%増。
呼応したわけではなかろうがS&Pは日本国債の格付けをシングルAプラスに引き下げ。理由は「日本経済が期待したほどの回復せず。所得も十分上っていない」。もっとも「持続的な成長が続けば格上げする」とも。ムーディーズ、フィッチはすでに格下げ済み。彼らが見ているのは「財政」だけのような気もする。
日経平均株価は260円高の18432円と3日続伸。トヨタ、地所が上昇。武田、セガサミーが下落。

18日(金):
玉不足の印象の日銀。株価下落の14日(月)にETFの買いを見送った。
8日(火)前場に前日比マイナス0.44%で見送り。
14日(月)も前場に前日比0.34%で見送り。マイナス0.11%でもETFを買っていた頃からすると大きな変化。だからこそ昨日ETF買い枠の増加に期待した向きもあったのだろう。
因みに今年の日銀のETF購入の歴史。
1月3443億円。2月1322億円。3月2464億円。4月2907億円。5月2170億円。6月4431億円。7月2592億円。8月3020億円。9月は10日まで1625億円。今年合計で6兆2000億円。
残りの購入枠は約4000億円。11〜12回買えば弾薬は尽きる水準だ。このままいけば11月に玉切れの可能性大だが、買い金額を減らして対応すれば見透かされよう。ココは思案のしどころだろうか。またREITは今年753億円を買い、残枠は753億円。13億円ずつ買えば残りは11回だけとなる。
日経平均株価は362円安の18070円と4日ぶりの反落。KDDI、アオキが上昇。三菱UFJ、オークマが下落。

25日(木):
話題はVW。排ガス規制試験での不正ソフト発覚で1100万台のリコール。トップの辞任問題にまでなった。しかしなぜこのタイミングなのだろうか。世界トップになり、中国での販売は圧倒的強さを持つ同社。トヨタがGMを抜いたときもリコール問題が登場したが、絶妙なタイミングに見える。しかも米中トップ会談の直前。
ボーイングでのビジネスも目立ったが自動車もアメリカの大きなビジネス。このタイミングだからこそ、という気もする。6日ぶりの株式市場立ち合い。シルバーウィークという秋休暇のおかげというか結果というか。余計な休みという市場関係者も少なくはない。
9月メジャーSQ値18119円。その後の6日間は3勝3敗で微妙だが先月の2勝4敗よりは良い。日経平均の25日移動平均からは3%のマイナスかい離。騰落レシオは71.46%。
日経平均株価は498円安の17571円と続落。アイシン、デンソーが下落。日清粉、イオンが上昇。

26日(金):
のど元過ぎれば熱さを忘れるのが株式市場。初夏のころにあれだけ毎日注目されたギリシャで行われた総選挙は20日に投開票だった。結果はチプラス前首相が率いる与党・急進左派連合勝利。右派「独立ギリシャ人」と再び連立を組み、両党で過半数を超えた。でも市場はほとんど話題にもしない。これが市場の典型的な移り気なのだろう。真夏の市場の関心は異常なまでの中国への懸念だったがこれも飽きた様子。そして晩夏に至る関心は米利上げ問題だったが利上げ延期で株下落というチグハグさ。
日経平均株価は308円高の17880円と3日ぶりに反発。三井不、アイフルが上昇。タカタ、リソー教育が下落。

(2) 欧米動向
欧州で気になったのはフランスの原発設備大手アレバの子会社アレバNPの三菱重工への出資要請。もともとはフランス政府が8割以上の株式を保有している仏電力公社がアレバNPの大株主。ここに三菱重工や中国企業も参加することを要請したという。2014年12月期まで4期連続赤字のアレバ。救済への出資が吉なのか凶なのかは不明。しかし、米原発大手ウェスティングハウスに出資した東芝は会計不祥事の最中。どうも原発への出資は吉と出ないことの方が多いような気がする。
東芝がウェスティングハウスに出資したのは06年。買収価格は54億ドル(約6000億円)。売り手の英国核燃料公社は18億ドルでの売却計画だった。GEや重工と争って東芝が買った金額が54億ドル。時価の3倍だったという計算も可能である。あるいは逆に東芝問題は意趣返しだったのかどうか。根は深そうな問題である。そもそもアメリカでの原発廃炉の問題で約1兆円の訴訟を抱えている重工。アレバと組んで得をするのだろか。どうも原発のなすりつけあいが始まっているような気がする。考えてみれば05年〜6年頃には市場でも妙に原発輸出がテーマになったという記憶が甦る。クリーン・エネルギーとかスマートグリッドなんて言葉は今後どの方向を向いていくのだろうか。
国家と市場という意味では興味深い出来事に映る。

(3)アジア・新興国動向
ボーイングの動向が興味深い。
一部の737型機について、製造の最終工程を中国に移転することを検討しているという。
習近平中国国家主席の訪米に合わせて発表する方向で調整中との報道。
もっとも・・・。
塗装、飛行試験、一部内装の据え付け作業というから骨格はシアトルを離れるわけではない。
エアバスが天津に最終組み立てラインを持っているのと同じ構図でもある。
買ってくれる人にはサービスを、だろうか。
まあ周氏訪米のお土産チックな話だが呉越同舟となったような米中関係。
傷んだもの同志の傷のなめ合いにも見えるが・・・。
因みに中国国家統計局が発表した8月の鉄鋼と石炭の生産量はいずれも減少。
景気減速と抗日戦勝記念の軍事パレードでの北京周辺の工場に操業の一時停止が背景。
だったら9月には戻さないとつじつまが合わない。
一方で中国の製油所は原油価格の下落局面を積極的に利用。
8月の原油精製量は前年比6.5%増の日量1044万バレルと堅調を維持。
原油が正しいのか、石炭が正しいのか、見分けはなかなかつかない。

【展望】
スケジュールを見てみると・・・
28日(月)米個人所得・支出、香港・台湾・韓国(〜29日)休場
満月、皆既月食、ポイントの日
29日(火)米ケース・シラー住宅価格指数、CB消費者信頼感
30日(水)鉱工業生産、米ADP雇用レポート、シカゴ購買部景気指数
1日(木)日銀短観、スポーツ庁発足、米ISM製造業景況感、中国国慶節休場(〜7日)、中国製造業PMI、香港休場
2日(金)家計調査、マネタリーベース、米9月雇用統計、8月製造業受注

10月過去25年は11勝14敗で8位。
6日(火)ポイントの日
7日(水)ECB理事会
9日(金)SQ
10日(土)水星逆行
12日(月)体育の日で休場
13日(火)新月
15日(木)ポイントの日
19日(月)ブラックマンデー記念日
21日(水)ポイントの日
25日(日)欧州サマータイム終了
27日(火)月内最終日、ポイントの日、満月、FOMC

同様に活字では「TOPIXとドル・円場の60日相関が高い」との指摘。
2月以来の安値を付けた8日に0.77。
ブルームバーグ・データで遡及可能な1971年以来で過去最高。
ボラ高く相関高きドル円。
アチラの世界の人やコチラと行き来している蝙蝠のような市場関係者は
「株が先」というのだろうが・・・。
株と円ドルの関係は疎遠になったいたがまた親密。
あまり良い状況ではないような気がする。
外国人の売買シェアは72.5%。
3割持って7割売買の構図は変わっていない。

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