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話題レポート
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今年秋までは引き続き、「森を見るより木を見る相場」

■日米亀裂修復し次は景気など内政重視へ

日経平均は2016年3月期の企業々績に対する警戒感から1万9500円割れ水準まで急落した。25日線は割ったが、週足ベースでみれば26週線には十分な余裕があり相場が崩れたということではない。引き続き押し目買いスタンスで臨むところだろう。

2016年3月期に対する警戒感のきっかけとなったのはホンダの決算発表といえる。マーケットの事前期待値を下回り2016年3月期は横ばいにとどまる見通しを発表した。これまでマーケットでは、企業々績に対し2015年3月期の2ケタ増益に対し2016年3月期も2ケタ増益を見込む声が強かっただけにホンダの決算は冷水を浴びせられたといえる。

仮に、2016年3月期が1ケタ増益にとどまるならその分の反省売りは出るところである。日経平均予想PERでみれば2ケタ増益を期待する形で去る4月23日に18.18倍まで買い上げていただけに、今後、4月1日の16.99倍ていどまでPER調整の可能性はありそうだ。PER17倍に匹敵する日経平均は1万8500円前後ということになろう。

これまで、企業々績好調の背景には、「金利安」、「円安」、「原油安」という「トリプル安」の効果があった。金利安は続いているが、残り2つは、足元では少々、怪しくなっている。アメリカの1−3月のGDPは前期比プラス0.2%と予想の1.0%を大きく下回る低調な数字だったが、その理由の一つにドル高(円安)が指摘されており、アメリカはこれ以上のドル高(円安)は望まないようだとみられている。

ドル高修正があるとすれば米国の利上げとの関連でもうなずけるところである。あるていどドル安にしておいたうえで利上げに踏み切れば金利高によるドル高は避けることができるだろう。日本株にとって、これ以上の円安は進まないとみておいたほうがよさそうだ。

原油相場も今年1月の44ドル台と3月の43ドル台が強烈なダブルボトムとなって反発に転じ4月30日には59ドル台へボトムから約37%上昇している。今後、ガソリン価格の値上がりが予想され、今年3月に単月で久々に黒字となった日本の貿易収支も再び悪化が予想され景気に対しマイナスに作用する心配もある。

2年続けて大手企業の賃金アップがあったことは消費にプラスで一部には高級品消費好調となっているが、一方、企業にとってはコストアップとなる。

円安効果に陰りが見え始め、人件費、燃料費等のコストアップが2016年3月期見通し慎重論が急速に台頭している背景といえる。さらに、このまま株安が続くと消費にも悪影響を及ぼす心配がある。

よって、政府がどこで景気に目を向けてくるかが相場にとってのポイントだろう。総理のアメリカ訪問、安全保障問題などこれまで外交面に意識が傾いていたが、今後は徐々に内政面、とくに景気に意識が高まるものとみられる。とくに、今回の訪米で民主党政権時代に亀裂が生じていた日米関係をほぼ完全に修復しただけに安心して内政に取り組めるはずである。

とくに、2017年4月の消費税10%実施を考えれば景気対策はゆっくりしてはおれないところである。恐らく、今年秋は景気重視の政策運営となるはずである。当然、日銀の第3次量的金融緩和が見込めるだろう。

今年秋までは全体相場は調整色が予想されそうだが、個別では2015年3月期、2016年3月期の好調銘柄を買う展開が予想される。さらに、3月期決算銘柄買いが一巡すれば夏場は材料株が中心の展開となりそうだ。引き続き、「森を見るより木を見る相場」でよいだろう。

(情報提供:犬丸正寛の相場展望 日本インタビュ新聞)